「織田信長は革命児」「豊臣秀吉は人たらし」「徳川家康は狸親父」そんなイメージは実像にあっていたのか?[新書ベストセラー]

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 5月17日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『80歳の壁』が獲得した。
 第2位は『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』。第3位は『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』となった。

 4位以下で注目は4位に初登場の4位『戦国武将、虚像と実像』。発行部数48万部のベストセラー『応仁の乱 ― 戦国時代を生んだ大乱 ―』(中央公論新社)の著者・呉座勇一さんが戦国武将の実像や、イメージの変遷について綴った一冊。《織田信長は革命児、豊臣秀吉は人たらしで徳川家康は狸親父。明智光秀は常識人で、斎藤道三は革新者、石田三成は君側の奸で、真田信繁は名軍師》(KADOKAWAウェブサイトより)こうした戦国武将に対する我々のイメージは、小説や歌舞伎などフィクションが元となってできたものであることが多数あるという。さらに時代ごとに歴史観は変遷し、それをもとに武将たちへの評価やイメージが変わってきたと解説する。現在KADOKAWA文芸WEBマガジン「カドブン」では同書の一部が公開されており、明智光秀の人物像に関する論考を読むことが出来る。その中で呉座さんは《光秀が温厚な常識人であるというイメージを定着させたのは、ベストセラーとなった『絵本太閤記』であろう》と具体的な書名をあげ、現在定着している光秀の人物像の形成過程を紐解いている。

1位『80歳の壁』和田秀樹[著](幻冬舎)

人生100年時代だが、健康寿命の平均は男性72歳、女性75歳。80歳を目前に寝たきりや要介護になる人は多い。「80歳の壁」は高く厚いが、壁を超える最強の方法がある。それは、嫌なことを我慢せず、好きなことだけすること。「食べたいものを食べる」「血圧・血糖値は下げなくていい」「ガンは切らない」「おむつを味方にする」「ボケることは怖くない」等々、思わず膝を打つヒントが満載。70代とはまるで違って、一つ一つの選択が命に直結する80歳からの人生。ラクして壁を超えて寿命を伸ばす「正解」を教えます!(幻冬舎ウェブサイトより)

2位『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』黒川祐次[著](中央公論新社)

ロシア帝国やソヴィエト連邦のもとで長く忍従を強いられながらも、独自の文化を失わず、有為の人材を輩出し続けたウクライナ。不撓不屈のアイデンティティは、どのように育まれてきたのか。スキタイの興亡、キエフ・ルーシ公国の隆盛、コサックの活躍から、一九九一年の新生ウクライナ誕生まで、この地をめぐる歴史を俯瞰。人口五〇〇〇万を数え、ロシアに次ぎヨーロッパ第二の広い国土を持つ、知られざる「大国」の素顔に迫る。(中央公論新社ウェブサイトより)

3位『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』和田秀樹[著](詩想社)

団塊の世代もみな、2020年には70代となった。現在の70代の日本人は、これまでの70代とはまったく違う。格段に若々しく、健康になった70代の10年間は、人生における「最後の活動期」となった。この時期の過ごし方が、その後、その人がいかに老いていくかを決めるようになったのだ。(詩想社ウェブサイトより抜粋)

4位『戦国武将、虚像と実像』呉座勇一[著](KADOKAWA)

5位『捨てない生きかた』五木寛之[著](マガジンハウス)

6位『ウイルス学者の責任』宮沢孝幸[著](PHP研究所)

7位『現代ロシアの軍事戦略』小泉悠[著](筑摩書房)

8位『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』和田秀樹[著](マガジンハウス)

9位『ヒトの壁』養老孟司[著](新潮社)

10位『不倫と正義』中野信子[著]三浦瑠麗[著](新潮社)

〈新書ランキング 5月17日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年5月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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