本屋大賞『同志少女よ、敵を撃て』と共に売れる話題の新書『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』[文芸書ベストセラー]

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 5月17日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『デスマーチからはじまる異世界狂想曲 25』が獲得した。
 第2位は『マスカレード・ゲーム』。第3位は『同志少女よ、敵を撃て』となった。

 3位の『同志少女よ、敵を撃て』は4月6日に発表された「2022年本屋大賞」で大賞を受賞した作品。昨年11月の刊行以来、第166回直木賞候補にも選出され大きな話題を呼んでいた。また2月にロシアによるウクライナ侵攻がはじまってからはさらなる注目を浴びた。物語は第二次大戦下のソ連を舞台に故郷の村をドイツ軍に焼かれ、女性でありながら狙撃兵となった少女セラフィマを主人公に、戦争の悲惨さと理不尽さを描いている。著者は逢坂冬馬さん。

 物語の背景にある第二次大戦下のドイツとソ連の血で血を洗う凄惨な闘争については、岩波新書の『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(大木毅)が詳しい。独ソ戦は“人類史上最悪の戦争”“絶滅戦争”ともいわれるも、その実態は日本人にはなかなか理解しづらいものだった。産経新聞の取材に同書の担当編集者の永沼浩一さんは《逢坂さんの小説はミクロの視点から、本書はマクロの視点から独ソ戦を描いています。逢坂作品の前に、本書で歴史背景を把握しようという読者も多いのではないでしょうか》と相乗効果を感じると答え、産経新聞記者の桑原聡さんも《ロシアの軍事行動に「異様な執念」を感じる人々が、その理由を求めているのかもしれない》と二冊の書籍が売れる背景を解説している。

1位『デスマーチからはじまる異世界狂想曲 25』愛七ひろ[著](KADOKAWA)

シガ王国の王都に戻り、数々の功績から歓待を受けるサトゥー達。そんな中、行方不明だった第三王子が「聖骸動甲冑」を持って帰還。なぜか彼はサトゥーを目の敵にしているようで……?(KADOKAWAウェブサイトより)

2位『マスカレード・ゲーム』東野圭吾[著](集英社)

解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら再び潜入捜査を開始する――。累計490万部突破シリーズ、総決算!(集英社ウェブサイトより)

3位『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬[著](早川書房)

第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。独ソ戦、女性だけの狙撃小隊がたどる生と死。独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために……。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした”真の敵”とは?(早川書房ウェブサイトより)

4位『鍛冶屋ではじめる異世界スローライフ 6』たままる[著](KADOKAWA)

5位『異世界に転移したら山の中だった。 反動で強さよりも快適さを選びました。8』じゃがバター[著](ツギクル)

6位『マイクロスパイ・アンサンブル』伊坂幸太郎[著](幻冬舎)

7位『百花宮のお掃除係 6 転生した新米宮女、後宮のお悩み解決します。』黒辺あゆみ[著](KADOKAWA)

8位『もう一度、歩きだすために 大人の流儀11』伊集院静[著](講談社)

9位『異世界転生の冒険者 13』ケンイチ[著](マッグガーデン)

10位『魔導師は平凡を望む 29』広瀬煉[著](フロンティアワークス)

〈文芸書ランキング 5月17日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2022年5月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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