【気になる!】文庫 『うつくしが丘の不幸の家』町田そのこ著

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うつくしが丘の不幸の家

『うつくしが丘の不幸の家』

著者
町田, そのこ, 1980-
出版社
東京創元社
ISBN
9784488803025
価格
770円(税込)

書籍情報:openBD

【気になる!】文庫 『うつくしが丘の不幸の家』町田そのこ著

[レビュアー] 産経新聞社

「うつくしが丘」と呼ばれる住宅地に建つ、一軒の戸建ての住人を巡る連作短編集の文庫化。読み進めると時代がさかのぼり、前の住人の思いが明らかになるという構成がおもしろい。

夫と不仲の妻、幼い娘を抱えたシングルマザー、不妊治療がうまくいかない年の差夫婦―。住人の入れ替わりが激しいため、近所の住民はその家を「不幸の家」とも呼ぶ。

だが、その家で暮らす人々は、それぞれに事情がある中で自分たちなりの幸せを求めてあがき、決断している。タイトルに反して、人の温かさと強さを感じる家族小説だ。(創元文芸文庫・770円)

産経新聞
2022年6月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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