『東京の古墳を探る』松崎元樹著

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

東京の古墳を探る

『東京の古墳を探る』

著者
松崎, 元樹, 1958-
出版社
吉川弘文館
ISBN
9784642059510
価格
1,980円(税込)

書籍情報:openBD

『東京の古墳を探る』松崎元樹著

[レビュアー] 産経新聞社

ユネスコ世界文化遺産「百舌鳥(もず)・古市古墳群」(大阪)や卑弥呼の墓という説もある箸墓古墳(奈良)。古墳といえば、近畿の巨大前方後円墳が浮かぶが、日本各地に多様な形の古墳がある。

古墳は東京にもある。本書では都心部と多摩地域の古墳について、研究史のほか構造や出土品などを取り上げ、どのような人々が造営したかを推察している。多摩川流域では古墳時代後期から終末期以降、台地の斜面を掘った横穴墓が数多く造られた。奈良時代には大国・武蔵国の国府が置かれたこの地域の成り立ちを、古墳時代にさかのぼって考察しており、興味深い。(吉川弘文館・1980円)

産経新聞
2022年7月31日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク