【産経の本】『自衛隊だけが日本を救える 「自己完結組織」の実力がわかる本』菊池雅之著

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■防衛費GDP比2%は少なすぎ

『自衛隊だけが日本を救える 「自己完結組織」の実力がわかる本』菊池雅之著(産経NF文庫・902円)

覇権主義的な海洋進出をもくろむ中国や、ウクライナ侵攻に加え極東地域で軍事行動が活発化するロシアなど、日本は世界でも有数の危機の中にある。そんな日本を守るのが最新装備を備えた自衛隊である。

本書では、東日本大震災や熊本地震などの災害派遣活動をリポートしながら、自衛隊のこうした活動における強さが語られ、災害派遣に活用できる装備も紹介している。

現場では食事や水、トイレや風呂、洗濯といった細かなサポートが大切であり、戦闘から支援まですべてをまかなえる「自己完結組織」である自衛隊の力が発揮される。

数々の災害という〝実戦〟を経験しているのも自衛隊が災害派遣に強い理由であり、2年に1度、米ハワイ州沖で行われる環太平洋合同演習「リムパック」のHA/DR(人道復興/災害救援)という課目では、自衛隊が主導的立場を担っている。

ただ、限度のある予算、少子高齢化などの問題で自衛隊の強さを維持するのは困難になってくるのではないかと著者は危惧する。

自民党内では、防衛費を国内総生産(GDP)比2%程度まで増額するよう求める声があるが、それでもまだまだ少なすぎる。(産経NF文庫・902円)

産経新聞
2022年9月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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