【話題の本】『今朝もあの子の夢を見た』野原広子著

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■胸にしみる夫婦の「ずれ」

手塚治虫文化賞「短編賞」受賞作『妻が口をきいてくれません』(略称・ツマクチ)の著者によるコミック最新刊(同・ケサユメ)。

スーパー勤務のタカシは1人暮らしの42歳。10年前、妻が突然7歳の娘を連れて家を出て、離婚。以来、養育費を払いながら元妻子の居場所もわからず、娘に会えない日々にもんもんとする。そんなタカシの職場に入った30歳独身の真美はタカシの境遇を知り、ある提案をするが…。

Web連載で反響を呼び、書き下ろしを加え昨年11月に初版1万部で発売。令和2年に出版されたツマクチは紙と電子で14万部と売れ続けており、ケサユメも30~40代の女性を中心に堅調に部数を伸ばしている。

「一連の作品は、著者が知人の一言をきっかけに深掘りしていったもの。謎解き、ミステリアスなところも人気です」と編集担当の今野加寿子さん。ケサユメでは、好きで一緒になっても離婚する夫婦のコミュニケーション不全、子供を含めた関係性などにも迫る。

ただ、「あくまで問題提起。答えは読者が見つけ、そこから生きるヒントや光明が得られる面も」(今野さん)。ほのぼのとしたタッチの絵も胸にしみる。(集英社・1320円)

三保谷浩輝

産経新聞
2023年1月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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