役所広司・松坂桃李出演で映画化もされた『孤狼の血』完結編が文庫で登場[文庫ベストセラー]

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 1月31日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか18』が獲得した。
 第2位は『カケラ』。第3位は『暴虎の牙 上』となった。

 3位と4位に初登場の『暴虎の牙』上下は柚月裕子さんの長編ミステリ『孤狼の血』シリーズの完結編。昭和の終わりからから平成にかけての広島を舞台に極道も恐れない愚連隊とマル暴刑事の因縁を描く。第1作『孤狼の血』は2018年に映画化された。役所広司さんが主人公の刑事・大上章吾を、松坂桃李さんが部下の日岡秀一を演じていた。今作『暴虎の牙』では昭和を舞台に日岡と出会う前の大上と愚連隊・沖の物語が上巻で語られる。下巻では時代が平成に移り、大上の志を受け継いだ日岡と沖の生き様が描かれる。柚月さんは単行本刊行記念のインタビューで《「孤狼の血」シリーズ三部作で私が書きたかったのは、どう生きて、どう幕を下ろすかだったのかもしれません。読者のみなさんには、登場人物それぞれの生きざま、死にざまをお読みいただけると嬉しいですね。》と今作に込めた思いを語っている。

1位『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか18』大森藤ノ[著](SBクリエイティブ)

白妖精は誓う。女神に捧げる忠義を。黒妖精は刻む。ただそれだけの想いを。小人は哭く。四つの後悔を力に変え。戦車は進む。女神以外全てを切り捨て。そして、猛者(おうじゃ)は問う。夢想でも詭弁でもなく『力』の証明を。「この身を超えられぬ者に、『女神』を救う価値などなし」誰も、何も間違っていない。ただ女神を想い、己(エゴ)を貫いて、かつてない『大戦』を駆け抜ける。だから、誰よりも傷付き果てる少年は――黄昏の空に、『偽善』を告げた。「あの人を助けるって、約束したんだ」これは少年が歩み、女神が記す、──【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──(SBクリエイティブウェブサイトより)

2位『カケラ』湊かなえ[著](集英社)

美容外科医の橘久乃は幼馴染みの志保から「痩せたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言と、見え隠れする自己正当化の声。有羽を追いつめたものは果たしていったい??。周囲の目と自意識によって作られる評価の恐ろしさを描くミステリー長編。(集英社ウェブサイトより)

3位『暴虎の牙 上』柚月裕子[著](KADOKAWA)

「極道がなんぼのもんじゃ!」博徒たちの間に戦後の闇が残る昭和57年の広島呉原――。愚連隊「呉寅会」を束ねる沖虎彦は、ヤクザも恐れぬ圧倒的な暴力とカリスマ性で勢力を拡大していた。広島北署二課暴力団係の刑事・大上章吾は、その情報網から、呉寅会と呉原最大の暴力団・五十子会との抗争の臭いを嗅ぎ取る。賭場荒らし、シャブ強奪……酷薄な父からの幼少期のトラウマに苦しみ暴走を続ける沖を、大上は止められるのか?(KADOKAWAウェブサイトより)

4位『暴虎の牙 下』柚月裕子[著](KADOKAWA)

5位『探偵はもう、死んでいる。8』二語十[著](KADOKAWA)

6位『不可能な過去 警視庁追跡捜査係』堂場瞬一[著](角川春樹事務所)

7位『傲慢と善良』辻村深月[著](朝日新聞出版)

8位『三千円の使いかた』原田ひ香[著](中央公論新社)

9位『荒ぶるや 空也十番勝負(九)』佐伯泰英[著](文藝春秋)

10位『小説 すずめの戸締まり』新海誠[著](KADOKAWA)

〈文庫ランキング 1月31日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年2月4日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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