東大卒ミステリ作家による驚愕の短編集『#真相をお話しします』マンガ版が連載開始[文芸書ベストセラー]

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 2月14日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『しろがねの葉』が獲得した。
 第2位は『#真相をお話しします』。第3位は『地図と拳』となった。

 今週も第168回芥川賞・直木賞の受賞作が全作ランクイン。1位の『しろがねの葉』と3位の『地図と拳』が直木賞。6位の『この世の喜びよ』と7位の『荒地の家族』が芥川賞受賞作となっている。

 直木賞二作に挟まれた2位の『#真相をお話しします』は2021年に第74回日本推理作家協会賞短編賞を受賞した「#拡散希望」を含む、結城真一郎さんによるミステリ短編集。2022年4月に刊行されて以来、YouTuberやマッチングアプリ・リモート飲み会など現代的なテーマやガジェットが盛り込まれた現代性や、二転三転する予想外のラストがSNSで大きな話題となり、発行部数は20万部を突破している。また4月に発表を控える「2023年本屋大賞」にもノミネートされている。同作について作家の有栖川有栖さんは《「騙されて驚くためにミステリを読む」という読者に恰好の贈り物》と評している。

 新潮社の特設ページでは受賞作「#拡散希望」の全文が公開されている。また2月14日よりウェブマンガサイト「くらげバンチ」にてマンガ版の連載もはじまった。コミカライズ第一弾は同作に含まれる短編「ヤリモク」。娘のパパ活を案じる一方、マッチングアプリでの出会いをやめられない、中年男が辿る顛末が描かれる。

1位『しろがねの葉』千早茜[著](新潮社)

戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇!(新潮社ウェブサイトより)

2位『#真相をお話しします』結城真一郎[著](新潮社)

子供が四人しかいない島で、僕らは「YouTuber」になることにした。でも、ある事件を境に島のひとたちがよそよそしくなっていって……(「#拡散希望」)。日本の〈いま〉とミステリが禁断の融合!緻密で大胆な構成と容赦ない「どんでん返し」の波状攻撃に瞠目せよ。日本推理作家協会賞受賞作を含む、痺れる五篇。(新潮社ウェブサイトより)

3位『地図と拳』小川哲[著](集英社)

ひとつの都市が現われ、そして消えた。日露戦争前夜から第2次大戦まで、満洲の名もなき街へと呼び寄せられ、「燃える土」をめぐり殺戮の半世紀を生きる男たちの運命を描く。日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。日本SF界の新星が放つ歴史×空想巨編!(集英社ウェブサイトより)

4位『蜘蛛ですが、なにか? Ex2』馬場翁[著](KADOKAWA)

5位『サイレント・ウィッチ V 沈黙の魔女の隠しごと』依空まつり[著](KADOKAWA)

6位『この世の喜びよ』井戸川射子[著](講談社)

7位『荒地の家族』佐藤厚志[著](新潮社)

8位『汝、星のごとく』凪良ゆう[著](講談社)

9位『審議官-隠蔽捜査9.5-』今野敏[著](新潮社)

10位『ちったい俺の巻き込まれ異世界生活 3』ぬー[著](ツギクル)

〈文芸書ランキング 2月14日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年2月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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