【話題の本】『大ピンチずかん』鈴木のりたけ作

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■知っていれば怖くない

「ぎゅうにゅうがこぼれた」「トイレのかみがない」…。日常生活で起きがちなトラブルをユーモアたっぷりに紹介する絵本。世の中にどんな大ピンチがあるかを知り、心の準備をしていれば、保護者がそばにいなくても怖くない。4月に小学校入学を控えた子供には、新たな一歩を踏み出す支えとなりそうだ。

昨年2月に発売。版元によると、これまでに13刷計20万部、今年4月中旬までに計25万部を発行する予定だ。年末から絵本を対象にした賞の受賞が相次ぎ、今月3日放送のNHK「あさイチ」で紹介されると、平日にもかかわらず1日当たりの売上が過去最高を記録したという。取次大手のトーハンと日販の週間ベストセラー(7日調べ)で、それぞれ総合6位と9位にランク入りした。

本作では、子供が出遭いそうなピンチの「なりやすさ」を5段階の星の数で評価し、深刻度を示す「大ピンチレベル」を数字で表した。レベルの小さいものから取り上げている。例えば、手の届かない洗濯機のうしろに靴下を落とす大ピンチは星ひとつで、レベルは25。洗濯機のうしろが何でも吸い込むブラックホールなのは、大人も「あるある」だろう。親子で楽しめる。(小学館・1650円)

寺田理恵

産経新聞
2023年3月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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