西洋美術鑑賞 定番入門書『名画を見る眼』 待望のカラー版が発売 最新研究も収録[新書ベストセラー]

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 5月30日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『裁判官の爆笑お言葉集』が獲得した。
 第2位は『脳の闇』。第3位は『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』となった。

 4位以下で注目は4位に初登場の『カラー版 名画を見る眼I 油彩画誕生からマネまで』。同書は1969年に刊行された岩波新書『名画を見る眼』のカラー版。西洋美術鑑賞の手引書として多くの読者に愛されてきた同書、待望のカラー版の発売だ。著者は東京大学教授、国立西洋美術館館長などを歴任し、現在は大原美術館館長の高階秀爾さん。「I」では油彩画の誕生から紐解き、ボッティチェルリやレンブラント、フェルメール、ゴヤ、マネまで15人の画家の15の名画をカラーで収録。最新の研究成果も注釈として付け加えられている。同じく高階さんによる『続 名画を見る眼』(1971年刊行)も『カラー版 名画を見る眼II 印象派からピカソまで』として6月20日に発売予定。

1位『裁判官の爆笑お言葉集』長嶺超輝[著](幻冬舎)

「死刑はやむを得ないが、私としては、君には出来るだけ長く生きてもらいたい」(死刑判決言い渡しの後で)。裁判官は無味乾燥な判決文を読み上げるだけ、と思っていたら大間違い。ダジャレあり、ツッコミあり、説教あり。スピーディーに一件でも多く判決を出すことが評価される世界で、六法全書を脇におき、出世も顧みず語り始める裁判官がいる。本書は法廷での個性あふれる肉声を集めた本邦初の語録集。これを読めば裁判員になるのも待ち遠しい。(幻冬舎ウェブサイトより)

2位『脳の闇』中野信子[著](新潮社)

ブレない人、正しい人と言われたい、他人に認められたい……集団の中で、人は常に承認欲求と無縁ではいられない。ともすれば無意識の情動に流され、あいまいで不安な状態を嫌う脳の仕組みは、深淵にして実にやっかいなのだ――自身の人生と脳科学の知見を通して、現代社会の病理と私たち人間の脳に備わる深い闇を鮮やかに解き明かす。五年にわたる思索のエッセンスを一冊に凝縮した、衝撃の人間論!(新潮社ウェブサイトより)

3位『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』今井むつみ[著]秋田喜美[著](中央公論新社)

日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。なぜヒトはことばを持つのか?子どもはいかにしてことばを覚えるのか?巨大システムの言語の起源とは?ヒトとAIや動物の違いは?言語の本質を問うことは、人間とは何かを考えることである。鍵は、オノマトペと、アブダクション(仮説形成)推論という人間特有の学ぶ力だ。認知科学者と言語学者が力を合わせ、言語の誕生と進化の謎を紐解き、ヒトの根源に迫る。(中央公論新社ウェブサイトより)

4位『カラー版 名画を見る眼I 油彩画誕生からマネまで』高階秀爾[著](岩波書店)

5位『関東軍―満洲支配への独走と崩壊』及川琢英[著](中央公論新社)

6位『折れない心 人間関係に悩まない生き方』橋下徹[著](PHP研究所)

7位『成熟スイッチ』林真理子[著](講談社)

8位「柄谷行人『力と交換様式』を読む」柄谷行人ほか[著](文藝春秋)

9位『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』磯田道史[著](中央公論新社)

10位『第三次世界大戦 日本はこうなる』池上彰[著]「池上彰のニュースそうだったのか!!」スタッフ[著](SBクリエイティブ)

〈新書ランキング 5月30日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年6月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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