小川糸「書いていた時の記憶があなりなくて」新作『小鳥とリムジン』刊行記念インタビューで創作の裏側を明かす[文芸書ベストセラー]

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 10月16日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『口に関するアンケート』が獲得した。
 第2位は『小鳥とリムジン』。第3位は『百花宮のお掃除係 11 転生した新米宮女、後宮のお悩み解決します。』となった。

 2位に初登場の『小鳥とリムジン』は小川糸さんの最新作。食と生を描いた『食堂かたつむり』、死と生を描いた『ライオンのおやつ』に続く第三の「生」の物語。今作は「愛することは、生きること」と銘打たれ、心に傷を負った主人公の女性が人と出会うことで愛を知り、人生に光を得る物語。

 小川さんは刊行記念のインタビューで《書いていた時の記憶があまりなくて、いつどんな風に書いたか覚えていないんですよね。》と驚きの告白。そして《自分でも無意識を大事に書くというのは意識してるんです。頭で書かないで体で書くというか。すべてを理詰めで突き詰めない。》と執筆に臨む心構えを解説しながら、《伝えたいのは言葉じゃないというか、まわりに漂っているものなんです。》と創作への思いを語っている。

1位『口に関するアンケート』背筋[著](ポプラ社)

口に関するアンケート(ポプラ社ウェブサイトより)

2位『小鳥とリムジン』小川糸[著](ポプラ社)

傷口に、おいしいものがしみていく――つらい過去をもつ主人公が、かけがえのない人たちと出逢い自らの心と体を取り戻していく。(ポプラ社ウェブサイトより)

3位『百花宮のお掃除係 11 転生した新米宮女、後宮のお悩み解決します。』黒辺あゆみ[著](KADOKAWA)

かわいい弟と一緒に異国の香り漂う土地で食べ歩き&大冒険!? 皇太后派の内乱が収まり、宮廷内の整備が始まった。その間、揚(ヨウ)州へ身を置くことになった友仁(ユレン)皇子の付き添いに、医官助手として臨時で抜擢された雨妹(ユイメイ)は、まだ見ぬオリエンタルな食べ物に期待を膨らませる。初めて宮廷を出た友仁にとっては見るもの全てが新鮮なようで、姉心を突かれた雨妹も友仁と食べ歩きやお忍び散歩を楽しんでいた。異国風な宮殿に、香辛料たっぷりで刺激的な料理。楽しいばかりの旅路かと思いきや、問題も待ち受けていて!? (KADOKAWAウェブサイトより)

4位『異世界に転移したら山の中だった。反動で強さよりも快適さを選びました。14』じゃがバター[著](ツギクル)

5位『新装版 京都 ものがたりの道』彬子女王[著](毎日新聞出版)

6位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社)

7位『愛しさに気づかぬうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

8位『生殖記』朝井リョウ[著](小学館)

9位『穢れた聖地巡礼について』背筋[著](KADOKAWA)

10位『近畿地方のある場所について』背筋[著](KADOKAWA)

〈文芸書ランキング 10月16日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年10月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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