【産経Books】『ユーモアの玉手箱』西修著 落語で憲法改正説く

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改憲論議をリードしてきた憲法学の大家、西修駒沢大名誉教授は落語愛好家としても知られる。本書は、その半生と書きためてきたジョークやネタをつづった愉快な一冊だ。

西さんと落語の出合いは昭和35年、早稲田大の落語研究会への入会だった。その落研でよく指導してくれた噺(はなし)家が、後の落語界を代表する七代目立川談志、五代目三遊亭圓楽、三代目古今亭志ん朝の三羽がらすだった。「当時から噺のうまさは群を抜いていた」と振り返る。

大学卒業後は研究畑を歩み、落語から遠のいていたが、50歳ごろから学生時代の芸名を一部改めた「またも家楽大」として活動を再開。十代目桂文治師匠の弟子で二つ目桂小文さんの独演会で前座デビューも果たした。小文さんは、落語芸術協会初の女性真打ちとなり、桂右團治と改名。今の西さんの師匠である。

西さんの5つのアレンジ落語も読みどころだ。その一つ、古典落語の演目「火焔(かえん)太鼓」をベースにした「かえる憲法」は現在の憲法を絶妙に皮肉る滑稽噺だ。もとは「火焔憲法」だったが、「護憲派か」と一部から言われ、改題したとか。

憲法の絡みでは、「9条」を「窮状」と打ち間違えるなどした「変換ミス」のネタ集も楽しい。(産経新聞出版・1430円)

産経新聞
2024年10月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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