ワイン史上に残る! 高額で取引された伝説のボトル3本&希少性が高い人気のワイン6選

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ワイン史上に残る! 高額で取引された伝説のボトル3本とは?

 人はなかなか手に入らないものに価値を感じるものです。ワインも例外ではなく、ボトル数が少なく、市場にほとんど出回らないものは価格が高騰しやすくなります。また、思いがけない事件により出荷量が減ったことで、希少価値が出て、かえって人気が高まったケースもあります。

 高いぶどうを使ったワインや、機械ではなく手作業で造ったワインは、当然価格が高くなります。こうした原価だけに目がいきがちですが、輸送や宣伝などにかかるコストも、価格を左右する重要な要素です。また、ワインは卸売り価格と市場価格が乖離しやすく、希少価値のあるものは高値で取り引きされます。

 そのなかでも、高額で取引された伝説級のボトルと希少性の高いワインにはどのようなものがあるのでしょうか?

 初のアジア人ワインスペシャリストとして2009年までオークションハウス「クリスティーズ」のワイン部門に在籍していた渡辺順子さん監修の『サクッとわかるビジネス教養 ワインの経済学』(新星出版社)から、伝説のボトル3本と希少性が高い人気のワイン6選を紹介します。

高級ワインと安ワインの違いとは?


一般のワインの価格内訳(比率はワインにより異なる)

・酒税…日本酒と同じ「醸造酒類」に分類されるワインの税額は750ml当たり75円
・関税…EU、チリ、オーストラリアなどは関税がゼロ。国別に取り決められている
・仲買いのもうけ
・広告費
・移送費…ワイナリーから市場に届くまでに陸路、海路、航路での輸送にかかるコスト
・原価…原料であるぶどうの栽培・購入や醸造にかかる費用。人件費なども含まれる
 なお、高級ワインとリーズナブルなワインには、次のような差があります。

■広告費が異なる
原料費、醸造費だけでなく、広告費も価格に反映されます。大々的に宣伝を行っているものはその分高くなりがち。プロモーション費用を抑えられるプライベートブランド商品はリーズナブルになります。

■転売に次ぐ転売で価格が上がる
1本数百万円で取り引きされる超高額のワインも、実は卸価格はそれほど高くありません。人気の高いワイン、希少なワインはオークションなどで転売されるにつれ価格が跳ね上がっていくのです。

■熟成にかかるお金が違う
早飲みワインを除き、通常の赤ワインや白ワインは熟成が必要で、ぶどうの収穫から販売までに時間がかかります。熟成期間が長いワインほど、コストがかかるので価格は高くなり、逆に早飲みワインは安価となります。

■移送にお金がかかる
輸入ワインの大半は貨物船で運ばれてきます。距離や船社、シーズンによって輸送費は変動します。中にはボジョレーワインのように航空便で運ばれるものもあり、輸送コストが高くつく分、販売価格も上昇するのです。

渡辺順子(ワタナベジュンコ)
ワインスペシャリスト。1990年代に渡米。フランスへのワイン留学を経て、2001年大手オークションハウス「クリスティーズ」のワイン部門に入社。同社初のアジア人ワインスペシャリストとして活躍する。09年に退社し、プレミアムワイン株式会社を設立。ワイン普及の活動を続けている。現在はメキシコ在住。著書に、『世界のビジネスエリートが身につける教養としてのワイン』『高いワイン』『日本のロマネ・コンティはなぜ「まずい」のか』『語れるワイン』等

渡辺順子/イラスト 藤井昌子

Fun-Life!
2024年11月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新星出版社

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