年末恒例「このミス」が発表 感動の最終回を迎えたドラマ「宙わたる教室」原作もランクイン[文芸書ベストセラー]

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 12月10日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『このミステリーがすごい! 2025年版』が獲得した。
 第2位は『架空犯』。第3位は『またどこかで 大人の流儀12』となった。

 1位の『このミステリーがすごい! 2025年版』は毎年恒例のミステリランキングブック。国内・国外作品のランキングの他に、今年度版ではマンガ「【推しの子】」特集として原作者の赤坂アカさんのインタビューが掲載。デビュー20周年を記念した辻村深月さんと湊かなえさんの対談、道尾秀介さんと加藤隆生さん(SCRAP代表)の対談も掲載されている。また「ミステリー×ゲーム」も特集され、我孫子武丸さん、奈須きのこさん、巧舟さん、竜騎士07さん、小高和剛さんの記事なども収録されている。

 4位以下で注目は7位にランクインした『宙わたる教室』。NHK総合でテレビドラマ化されランクイン。夜間定時制の高校に集まった年齢も経歴もまったく異なる生徒たちが科学部を結成し、理科教諭のもとで学会発表を目指す物語。10月よりはじまったドラマが「傑作」「今季最高ドラマ」と大きな評判を呼び、12月10日の最終回の放送を前に原作も売れた。書評家の大矢博子さんはドラマ版のあるシーンを見て《ああ、そういうことか、その比喩だったのかと膝を打った。原作小説を読んだときになぜ気づけなかったのか。やられた。私にとってはこの場面だけでも、ドラマを見た甲斐があった。》と原作のテーマをしっかりと汲み取り、読者に提示してみせた「ささやかで優しい改変」に感動したことを明かしている。原作を手に取り、ドラマ版との違いを探すのも一興だろう。

1位『このミステリーがすごい! 2025年版』『このミステリーがすごい!』編集部[編](宝島社)

36年の信頼と実績を誇る、新作ミステリーランキングブックです。(宝島社より抜粋)

2位『架空犯』東野圭吾[著](幻冬舎)

『白鳥とコウモリ』の世界再び――シリーズ最新作「まるで幽霊を追いかけているようだ」焼け落ちた屋敷から見つかったのは、都議会議員と元女優夫婦の遺体だった。華やかな人生を送ってきた二人に何が起きたのか。「誰にでも青春があった。被害者にも犯人にも、そして刑事にもーー。」(幻冬舎ウェブサイトより)

3位『またどこかで 大人の流儀12』伊集院静[著](講談社)

国民的ベストセラー「大人の流儀」シリーズ最終巻!伊集院があなたに贈る最後の言葉ーー数えきれない出逢いと別れを経験してきた作家が死の直前まで書き綴ったラストメッセージ。(講談社ウェブサイトより抜粋)

4位『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~短編集3』香月美夜[著](TOブックス)

5位『口に関するアンケート』背筋[著](ポプラ社)

6位『恋とか愛とかやさしさなら』一穂ミチ[著](小学館)

7位『宙わたる教室』伊与原新[著](文藝春秋)

8位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社)

9位『二人一組になってください』木爾チレン[著](双葉社)

10位『転生したら最愛の家族にもう一度出会えました 前世のチートで美味しいごはんをつくります(6)』あやさくら[著](アース・スターエンターテイメント)

〈文芸書ランキング 12月10日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年12月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク