宮部みゆきも推薦「寝不足必至なので、休日の一気読みをお勧め」医療ミステリ『禁忌の子』がランクイン[文芸書ベストセラー]

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 1月7日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『架空犯』が獲得した。
 第2位は『近畿地方のある場所について』。第3位は『二人一組になってください』となった。

 今週のランキングは年末からお正月を挟む期間のため、2024年の話題作が目白押し。2位の『近畿地方のある場所について』は背筋さんによるモキュメンタリーホラー。23年秋から一年以上にわたり注目が続き、トーハンの週間ベストセラーランキングでも断続的にランクインを続けている。24年末には映画化が発表されたことで注目は同じ作者の他作品にも波及し、今週は4位、7位にも背筋さんの作品がランクインしている。

 5位の『成瀬は天下を取りにいく』は23年3月に発売され話題を独占した青春小説。わが道を爆走する爽快な主人公で人気を集め、24年春には「2024年本屋大賞」を受賞し、今週9位の続編『成瀬は信じた道をいく』も24年1月に発売され、両作ともにロングセラーを続けている。

 6位の『地雷グリコ』は年末4大ミステリランキングで国内1位を独占したほか、24年は数々の賞を受賞したミステリ作品。特殊な設定のゲーム対決を下敷きに、高度な心理戦や人間模様が描かれ、高い評価を得ている。

 新鋭としては10位にランクインした『禁忌の子』。医師の前に自分と同じ顔をした死体が搬送されてきた、という抜群のツカミで話題の医療ミステリ。年末ミステリランキングの投票には間に合わなかったが、もし間に合っていたならば同作に投票したとの声多数。作家の宮部みゆきさんも《現役の医師による端正な医療&本格ミステリー》と紹介し、《医学用語が飛び交う緊迫したストーリー展開に、会話にまじる関西弁が滋味を添えている。寝不足必至なので、休日の一気読みをお勧めします。》と推薦している。

1位『架空犯』東野圭吾[著](幻冬舎)

『白鳥とコウモリ』の世界再び――シリーズ最新作 「まるで幽霊を追いかけているようだ」 焼け落ちた屋敷から見つかったのは、 都議会議員と元女優夫婦の遺体だった。 華やかな人生を送ってきた二人に 何が起きたのか。 「誰にでも青春があった。 被害者にも犯人にも、 そして刑事にもーー。」(幻冬舎ウェブサイトより)

2位『近畿地方のある場所について』背筋[著](KADOKAWA)

情報をお持ちの方はご連絡ください 近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました。(KADOKAWAウェブサイトより)

3位『二人一組になってください』木爾チレン[著](双葉社)

卒業式直前に始まったデスゲーム(特別授業) あなたに本当の友達はいる? 誰かと手を繋がないと死ぬ――。 女子高のクラス内カーストが崩壊し、裏切り、嫉妬、憧れ、真実が手を取り合う。 『みんな蛍を殺したかった』の著者が青春と友情の極致を描く最高傑作!(双葉社ウェブサイトより)

4位『口に関するアンケート』背筋[著](ポプラ社)

5位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社)

6位『地雷グリコ』青崎有吾[著](KADOKAWA)

7位『穢れた聖地巡礼について』背筋[著](KADOKAWA)

8位『恋とか愛とかやさしさなら』一穂ミチ[著](小学館)

9位『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈[著](新潮社)

10位『禁忌の子』山口未桜[著](東京創元社)

〈文芸書ランキング 1月7日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年1月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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