令和ロマン・高比良くるま M-1の審査方法を変えるなら……「点数じゃなくてもいい」 著書『漫才過剰考察』を吉田豪も書評[エンターテイメントベストセラー]

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高比良くるま 提供/辰巳出版

 1月7日トーハンの週間ベストセラーが発表され、エンターテイメント第1位は『漫才過剰考察』が獲得した。
 第2位は『人生を変えたコント』。第3位は『書いたら燃やせ』となった。

 1位の『漫才過剰考察』は令和ロマンの高比良くるまさん初の著書。2015年から23年のM-1が事細かく分析されている他、劇場で披露される漫才や東西漫才の違い、漫才の世界進出の可能性など、「漫才」を考察し尽くした一冊となっている。巻末には霜降り明星の粗品さんとの対談も収録されている。

 23年のM-1で優勝し名を上げ、24年ではM-1史上初の連覇を成し遂げ、本書で示されている考察が確かなものであると証明した高比良さん。一方で刊行記念インタビューではM-1の演出を任されるなら《点数っていうところで革命を起こしてもいいですよね。例えば点数をつけるんじゃなくて、審査員が自分の中のベスト3をつける。全組終わってからそれぞれのベスト3を発表して、平均順位の高い上位3組が最終決戦に進出する、みたいな。ちょっとガチすぎます? ここまで考えなくてもいいか(笑)。でも点数じゃなくてもいいのかなっていうのは思いますね。》とM-1の審査方法について持論を語っている。

 プロインタビュアー・プロ書評家の吉田豪さんは同書について《「大学お笑い」「考察系芸人」的なイメージもあって、どうにもいけ好かなく思われがちな令和ロマン・高比良くるま。 これは、そんな彼がM-1について考察した本なんだが、とにかく面白いのが巻末に掲載された霜降り明星・粗品との対談と本文注釈。それを読む限り、彼がM-1とお笑いを愛しすぎた、ただの異常者だということがよくわかるはずなのである。》《歪んではいるけれどそのお笑い愛は本物!》と評している。

1位『漫才過剰考察』高比良くるま[著](辰巳出版)

2位『人生を変えたコント』せいや[著](ワニブックス)

せいや(霜降り明星)の17年来の夢、叶う! 半自伝小説ついに完成!! ある朝、机がひっくり返っていた。 いじめは急にはじまった。 それでもイシカワは高校を休まなかった。 奪われかけた青春を コントで取り返す文劇祭(ぶんげきさい)、まもなく開演!! 「どん底から這い上がった人のほうが絶対に強い!」(せいや)(ワニブックスウェブサイトより)

3位『書いたら燃やせ』シャロン・ジョーンズ[著]白浦灯[訳](海と月社)

全世界350万部突破、28カ国で刊行!各国で驚異の大ブームの”質問に「正直」に答えるだけの本”日本語版登場!(海と月社ウェブサイトより)

4位『変な家2 ~11の間取り図~』雨穴[著](飛鳥新社)

5位『変な絵』雨穴[著](双葉社)

6位『東海オンエア 10th Anniversary Book 天啓』東海オンエア[著](KADOKAWA)

7位『後藤真希 写真集 flos』Yasuhisa Kikuchi[著](講談社)

8位『変な家』雨穴[著](飛鳥新社)

9位『私が見た未来 完全版』たつき諒[著](飛鳥新社)

10位『いのちの車窓から 2』星野源[著](KADOKAWA)

〈エンターテイメントランキング 1月7日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年1月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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