現実を見ない夫、分かり合えない義母、介護の担い手となった女性たちの心の声が響く 湊かなえの最新作は初めて挑んだ「介護ミステリ」[文芸書ベストセラー]
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- Book Bang編集部
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- (日本の小説・詩集)
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- C線上のアリア
- 価格:1,870円(税込)
2月12日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『転生したらスライムだった件 22』が獲得した。
第2位は『謎の香りはパン屋から』。第3位は『C線上のアリア』となった。
3位に初登場の『C線上のアリア』は湊かなえさんの最新作。朝日新聞で2024年4月から10月まで連載されていた小説が単行本で出版。中学生の時両親を事故で亡くし叔母に引き取られた女性が、30年後に直面したミステリを描く。主人公は認知症の症状が見られる叔母を老人ホームへ入居させ、ごみ屋敷となっていた家を片付けることとなり、開かずの金庫の奥から叔母の人生に隠された秘密があらわれる。50歳を超えた主人公の現在と、叔母と暮らした高校時代、そして叔母の若かりし頃の結婚生活時代が描かれる。女性のライフステージで起こる様々な問題が積み重なり、ささくれ立つ人間関係が浮き彫りとなる。湊さんは刊行にあたり《田舎の長男の嫁です。主婦の目線、作家の目線で「介護ミステリ」に挑みました。ごみ屋敷、開かずの金庫、一冊の本… お楽しみください。》とコメントを発表している。
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- 転生したらスライムだった件 22
- 価格:1,100円(税込)
1位『転生したらスライムだった件 22』伏瀬[著](マイクロマガジン社)
リムル不在のまま戦局は更に混沌さを増していく!待望の最新刊いよいよ登場!!(マイクロマガジン社ウェブサイトより)
2位『謎の香りはパン屋から』土屋うさぎ[著](宝島社)
謎はクロワッサンのように折り重なり、カレーパンのように刺激的!パン屋さんでの〈日常の謎〉を解く“美味しい”ミステリー(宝島社ウェブサイトより)
3位『C線上のアリア』湊かなえ[著](朝日新聞出版)
中学生の時に両親を事故でなくした美佐は、叔母に引き取られ、高校時代を山間部の田舎町で過ごす。それから約30年、叔母に認知症の症状が見られると役場から連絡があり、懐かしい故郷を訪れる。かつて、美しく丁寧に暮らしていた家はごみ屋敷と化していた。片付けを進めていくと、当時の恋人から借りた本を見つける。あったかもしれない未来をのぞき見するような思いで、本を返しに行った美佐は、衝撃的な場面を目撃する。担い手となった女性たちの心の声が響く介護ミステリ(朝日新聞出版ウェブサイトより)
4位『藍を継ぐ海』伊与原新[著](新潮社)
5位『ゲーテはすべてを言った』鈴木結生[著](朝日新聞出版)
6位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社)
7位『異世界のんびり農家 18』内藤騎之介[著](KADOKAWA)
8位『禁忌の子』山口未桜[著](東京創元社)
9位『歌集 ゆふすげ』美智子[著](岩波書店)
10位『恋とか愛とかやさしさなら』一穂ミチ[著](小学館)
〈文芸書ランキング 2月12日トーハン調べ〉
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