「小説とは“答え”ではなく“問い”」加藤シゲアキ 7年をかけた最新作がついに発売 カバー画はヒグチユウコ[文芸書ベストセラー]

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 3月4日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『猫の刻参り―三島屋変調百物語拾之続―』が獲得した。
 第2位は『謎の香りはパン屋から』、第3位は『ミアキス・シンフォニー』となっている。

 3位に初登場の『ミアキス・シンフォニー』はNEWSのメンバーで作家としても活躍する加藤シゲアキさんの最新作。2018年から週刊誌「anan」で連載されていた小説が大幅に改稿され発売された。加藤さんは公式サイトで《刊行まで7年弱。作家人生で最も時間がかかった作品です。 その間、世界も社会も、私に関しても個人としても作家としても、ありとあらゆることがありました。連載を終えてもなお改稿を続け、刊行までの時間をさらに要したのは、なにを書くべきか私が迷い続けたからです。》とその理由を告白。しかし《小説とは常々、答えではなく問い》と考え、迷い続けたまま終わらせてもよいと吹っ切れたことを明かしている。カバーの装画はヒグチユウコさん。

1位『猫の刻参り―三島屋変調百物語拾之続―』宮部みゆき[著](新潮社)

江戸は神田三島町にある三島屋の次男坊富次郎は、変わり百物語の二代目聞き手。飼い主の恨みを晴らす化け猫、命懸けで悪党壊滅に挑む河童、懺悔を泣き叫ぶ山姥が登場する客人の身の上話を聞いている。一方、兄・伊一郎の秘密の恋人が出奔。伊一郎の縁談を巡って、三島屋は大騒動に巻き込まれてしまう……。(新潮社ウェブサイトより)

2位『謎の香りはパン屋から』土屋鞄製作所編集部[著](宝島社)

謎はクロワッサンのように折り重なり、カレーパンのように刺激的!パン屋さんでの〈日常の謎〉を解く“美味しい”ミステリー(宝島社ウェブサイトより)

3位『ミアキス・シンフォニー』加藤シゲアキ[著](マガジンハウス)

博多から大学入学を機に上京したあやは、成長を感じられず、焦燥感にかられ、鬱々とした日々を送っている。ある日、あてどなく大学構内を歩いていると、同級生のまりなに遭遇し、思いがけない事件が起きる。そこから始まる物語は、さまざまな出逢いを連れてくる。(マガジンハウスウェブサイトより)

4位『C線上のアリア』湊かなえ[著](朝日新聞出版)

5位『歌集 ゆふすげ』美智子[著](岩波書店)

6位『藍を継ぐ海』伊与原新[著](新潮社)

7位『転生したらスライムだった件 22』伏瀬[著](マイクロマガジン社)

8位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社)

9位『潮音 第二巻』宮本輝[著](文藝春秋)

10位『カフネ』阿部暁子[著](講談社)

〈文芸書ランキング 3月4日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年3月8日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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