「やりたいことを全部やる」ことこそが、充実した人生を生きるたったひとつの道 森永卓郎が亡くなる2週間前に遺したメッセージ集がランクイン[新書ベストセラー]

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 4月15日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』が獲得した。2位には『やりたいことは全部やりなさい 最後に後悔しない25のヒント』、3位には『22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する』がランクインした。

 2位に初登場の『やりたいことは全部やりなさい 最後に後悔しない25のヒント』は1月に亡くなった経済アナリスト・森永卓郎さんによる若者へのメッセージ集。同書のまえがきで森永さんは、自身ががんになり、人生の残り時間を意識するようになったと語る。その中で《「やりたいことを全部やる」ことこそが、充実した人生を生きるたったひとつの道》だと気づいたという。やりがいだけを求めて生きることこそが真の幸福だと訴え、ワクワクすること、好奇心を満たすことを優先して生きるべきだと説く。その心構えがあれば、たとえ失敗しても、その経験は自分の人生を豊かにするものだと考えられるとし、「もっと自由に、もっと大胆に生きよう」と若者に向けて語りかけている。

 森永さんの死後に刊行された書籍としては『森永卓郎流「生き抜く技術」 31のラストメッセージ』(祥伝社)もある。こちらも若者に向けた一冊であり、未来を託す世代に寄せた森永さんの温かな期待と希望が感じられる。

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1位 『ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』 鶴見太郎[著](中央公論新社)

ユダヤ教を信仰する民族・ユダヤ人。学問・芸術に長けた知力、富のネットワーク、ホロコーストに至る迫害、アラブ人への弾圧――。五大陸を流浪した集団は、なぜ世界に影響を与え続けているのか。古代王国建設から民族離散、ペルシア・ローマ・スペイン・オスマン帝国下の繁栄、東欧での迫害、ナチによる絶滅計画、ソ連・アメリカへの適応、イスラエル建国、中東戦争まで。三〇〇〇年のユダヤ史を雄大なスケールで描く。(中央公論新社ウェブサイトより)

2位 『やりたいことは全部やりなさい 最後に後悔しない25のヒント』 森永卓郎[著](SBクリエイティブ)

最後に後悔しない25のヒント 若い世代へ遺したラストメッセージ 貯める・増やすよりも豊かになる本当の生き方 私は、「やりがいだけのために生きる」ことこ そが、真の幸福だと確信しています。資本の奴隷として、金銭的な豊かさを追い求め続けても、ただ疲弊するばかりで、その先に幸せな人生はありません(「はじめに」より)。経済アナリ スト・森永卓郎が次世代へ向けて語った、お金と人生の本質。(SBクリエイティブウェブサイトより)

3位 『22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する』 成田悠輔[著](文藝春秋)

お金の夢から醒めろ 株価も仮想通貨も過去最高値を更新、生成AIの猛威が眼前に立ち現れ、かつてなく資本主義が加速する時代。お金や市場経済はどこへ向かうのか?この先数十年から百年かけて起きる経済、社会、世界の変容を大胆に素描。人の体も心も商品化される超資本主義の行き着く果てに到来する「測れない経済」。そこに出現する「お金が消えてなくなったデータ資本主義」は人類の福音となるか?現実とも虚構ともつかない未来像を立ち上げる経済学者・成田悠輔の本領発揮!貯金と投資なんかで夢見てる場合じゃない。凝り固まった思考を叩き割る社会構想の誕生を目撃せよ。(文藝春秋ウェブサイトより)

4位 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 三宅香帆[著](集英社)

5位 『この国でそれでも生きていく人たちへ』 森永卓郎・森永康平[著](講談社)

6位 『新・古代史 グローバルヒストリーで迫る邪馬台国、ヤマト王権』 NHKスペシャル取材班[著](NHK出版)

7位 『続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実』 吉田裕[著](中央公論新社)

8位 『数学の言葉で世界を見たら』 大栗博司[著](幻冬舎)

9位 『日本経済の死角―収奪的システムを解き明かす』 河野龍太郎[著](筑摩書房)

10位 『人生の壁』 養老孟司[著](新潮社)

〈新書ランキング 4月15日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年4月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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