村上春樹の長編小説『街とその不確かな壁』文庫化でベストセラー 「村上春樹オリジナルサコッシュ」プレゼント企画も[文庫ベストセラー]

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 4月30日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『街とその不確かな壁〔上〕』、第2位は『マスカレード・ゲーム』、第3位は『街とその不確かな壁〔下〕』が獲得した。

 1位と3位に初登場の『街とその不確かな壁〔上〕〔下〕』は2023年4月に単行本で発売された村上春樹さんの長編小説の文庫版。物語は現実の世界ともうひとつの「壁に囲まれた街」で展開する。かつての恋人を追って「壁に囲まれた街」を訪れる主人公。街から主人公の「影」のみが帰還し、図書館での新たな出会いを通して、失われた記憶と向き合う物語。作家の角田光代さんは同書の書評で《壁に囲まれた世界はいかにも不気味で、黄泉の国を思わせるのだが、そこで暮らす自分が「本当のわたし」だというガールフレンドの言葉を信じるならば、プラトンの説くイデア界みたいなものなのかもしれない。そちらが本質であり、現実世界で私たちが目にするものはそれらの影で、私たち自身が仮の姿である。》と推察したうえで、「壁に囲まれた街」は《私たち自身の奥深くに、すでにあるのかもしれない。そしてそこには、私たちが失った多くのものや人が、時間という概念から解放されて存在している。小説に描かれる街は不気味だが、しかしそう思うと、不思議にやすらかな気持ちにもなる。》と評している。

 現在電子書籍ストアhontoでは、文庫版の発売を記念し「村上春樹オリジナルサコッシュ」が抽選で当たるプレゼント企画を行っている。エントリーは5月6日まで。

 ***

1位『街とその不確かな壁〔上〕』村上春樹[著](新潮社)

十七歳と十六歳の夏の夕暮れ、きみは川べりに腰を下ろし、“街”について語り出す──それが物語の始まりだった。高い壁と望楼に囲まれた遥か遠くの謎めいた街。そこに“本当のきみ”がいるという。〈古い夢〉が並ぶ図書館、石造りの三つの橋、針のない時計台、金雀児(えにしだ)の葉、角笛と金色の獣たち。だが、その街では人々は影を持たない……村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。(新潮社ウェブサイトより)

2位『マスカレード・ゲーム』東野圭吾[著](集英社)

解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら再び潜入捜査を開始する――。(集英社ウェブサイトより)

3位『街とその不確かな壁〔下〕』村上春樹[著](新潮社)

図書館のほの暗い館長室で、「私」は「子易(こやす)さん」に問いかける。孤独や悲しみ、“街”や“影”について……。そんなある日、「私」の前に不思議な少年があらわれる。イエロー・サブマリンの絵のついたヨットパーカを着て、図書館のあらゆる本を読み尽くす少年。彼は自ら描いた“街”の地図を携え、影を棄てて壁の内側に入りたいと言う──二つの世界を往還する物語がふたたび動き出す。(新潮社ウェブサイトより)

4位『#真相をお話しします』結城真一郎[著](新潮社)

5位『一次元の挿し木』松下龍之介[著](宝島社)

6位『チンギス紀 七 虎落』北方謙三[著](集英社)

7位『青い壺』有吉佐和子[著](文藝春秋)

8位『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子[著](講談社)

9位『棘の家』中山七里[著](KADOKAWA)

10位『鏡面のエリクサー 天久鷹央の事件カルテ』知念実希人[著](実業之日本社)

〈文庫ランキング 4月30日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年5月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク