中村倫也主演ドラマも記憶に新しい 池井戸潤『ハヤブサ消防団』が文庫化 北方謙三「チンギス紀」は第八巻が文庫で登場[文庫ベストセラー]

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 5月27日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『チンギス紀 八 杳冥』が獲得した。2位には『ハヤブサ消防団』、3位には『負けヒロインが多すぎる! 8』が続いた。

 1位に初登場の『チンギス紀 八 杳冥』は北方謙三さんがモンゴルの英雄チンギス・カンの波乱に満ちた生涯と、彼にまつわるさまざまな英雄たちを描いた歴史小説の文庫第八弾。北方さんの「大水滸伝」シリーズに連なる大河小説で、単行本は2018年にはじまり、2023年に17巻で完結している。

 2位に初登場の『ハヤブサ消防団』は池井戸潤さんが2022年9月に刊行したミステリ小説。東京からのどかな田園地帯「ハヤブサ地区」に移住してきたミステリ作家が主人公。地域の仲間に誘われ消防団に入団した主人公は、ハヤブサ地区で発生していた連続放火事件に遭遇する。田舎暮らしを満喫するはずだった彼は、やがて事件に潜む真実を追うことに。

 同作は2023年7月に実写ドラマ化され放送された。主人公のミステリ作家を俳優の中村倫也さんが演じ、共演は川口春奈さん、満島真之介さん、生瀬勝久さん、山本耕史さんらが務めた。Book Bangには池井戸さんが俳優陣と語り合う特別座談会や、「なぜ『ハヤブサ消防団』を書いたのか」と題した池井戸さんのコラムなど、関連記事が多数掲載されている。

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1位『チンギス紀 八 杳冥』北方謙三[著](集英社)

大きな戦が終わるも、勇者たちはそれぞれに生き延びた。そして、運命の光と闇が、すべての者に襲いかかる。モンゴル族の統一をかけた大きな戦いに結着がつくも、敗れた者たちはそれぞれに生き延びる。その中には、命ある限りテムジンの首を狙い続ける者もいた。テムジンはモンゴル族統一後も、遊牧だけではない生活を見据え、積極的に動く。軍の南の拠点となるダイルの城砦を訪れ、さらに大同府へと向かう。大同府には、かつて一時期を過ごした蕭源基の妓楼があった。そこでテムジンは轟交賈の男と出会う。しかし、そのような状況下、草原を生きる者たちに激震をもたらす出来事が、ふたたびテムジンを待ち受けていた。好評第八巻。(集英社ウェブサイトより)

2位『ハヤブサ消防団』池井戸潤[著](集英社)

【第36回柴田錬三郎賞受賞作】ミステリ作家vs.連続放火犯のどかな集落を揺るがす闘い!東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の存在を知る───。連続放火事件に隠された驚愕の真実とは?地方の小さな町を舞台にした、池井戸作品初の“田園”小説として、「小説すばる」連載中から話題を呼んだ珠玉のミステリ。(集英社ウェブサイトより)

3位『負けヒロインが多すぎる! 8』雨森たきび[著](小学館)

「――私だけを推してくれませんか」「いまだけは私を――私だけを推してくれませんか」生徒会選挙の季節。会長に立候補した天愛星さんは、なんと推薦人に俺を指名した。ただでさえ文芸部部長という重責があるのに、俺にそんな余裕はない。やんわり断るのだけど、天愛星さんはいつにもまして頑なで……。あの手この手で迫られ、なし崩しに俺は生徒会選挙に巻き込まれていく。そんなとき、対抗馬の推薦人に八奈見がなったと聞いて――「正々堂々やろうよ、温水くん」――あなたは推さずにいられるか?遅咲きヒロイン、馬剃天愛星ここにあり!!(小学館ウェブサイトより)

4位『一次元の挿し木』 松下龍之介[著](宝島社)

5位『街とその不確かな壁〔上〕』 村上春樹[著](新潮社)

6位『新本所おけら長屋(三)』 畠山健二[著](祥伝社)

7位『京都寺町三条のホームズ 22 美術補佐人の誕生』 望月麻衣[著](双葉社)

8位『マスカレード・ゲーム』 東野圭吾[著](集英社)

9位『#真相をお話しします』 結城真一郎[著](新潮社)

10位『街とその不確かな壁〔下〕』 村上春樹[著](新潮社)

〈文庫ランキング 5月27日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年5月31日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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