「美しすぎて時が止まった」装画イラストが話題『皇后の碧』は「八咫烏シリーズ」作者・阿部智里の最新作! あさのあつこ「NO.6」再始動、神永学「心霊探偵八雲」新シリーズ第2弾も登場[文芸書ベストセラー]

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 6月3日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『カフネ』、第2位は『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』、第3位は『パズルと天気』が獲得した。

 今週は話題の新刊が続々ランクイン。
 2位の『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』はあさのあつこさんによるSF小説シリーズ「NO.6」の再始動作。2003年にはじまった同シリーズは全9巻が刊行され、2011年にはアニメ版も放送された。14年ぶりの再始動にあたりあさのさんは《声を聞きました。ネズミの声です。「生きる場所も死ぬ場所も自分で決める。あんたじゃなくおれが決める。余計なお節介は止めてもらおうか」と。そうか、彼らは既に出逢い、運命を紡ぎ始めているのか。だとしたら、わたしも、もう一度だけ、本当にもう一度だけ、彼らに手を伸ばそう。この手で彼らの生に触れてみよう。》(講談社ウェブサイトより抜粋)とコメントしている。

 4位の『新 心霊探偵八雲2 青藍の呪物』は神永学さんによる人気スピリチュアルミステリー「心霊探偵八雲」の新シリーズ第2弾。2004年にはじまり2020年に完結した前シリーズは、長年にわたって読者の支持を集めてきた。2024年に新シリーズ『新 心霊探偵八雲 赤眼の呪縛』として再始動し、今作では都市伝説と心霊事件が交錯する謎に、主人公・八雲が挑む。

 5位の『皇后の碧(みどり)』は和風ファンタジー「八咫烏」シリーズで知られる阿部智里さんの完全新作。アール・ヌーヴォー風の美しく壮大な世界を舞台に、皇帝の後宮に入った少女が激動の運命に巻き込まれていく。阿部さんは刊行にあたり《『皇后の碧』は、作者が好きなものを、好きなだけ盛り込んで、好きなように書いた物語です。こだわったせいで当初の刊行予定よりも随分時間がかかってしまいましたが、その分、納得のいく形で世に出せることを大変幸運に思っております。今は私だけでなく、読んで下さった皆様にとっても「好き」が内包された物語になっていますようにと祈るばかりです。》(新潮社ウェブサイトより)とコメントしている。人気イラストレーターのkokuno(こくの)さんが手がけた装画イラストも、「美しすぎて時が止まった」「絶対沼る」などSNSで話題となっている 。

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1位『カフネ』阿部暁子[著](講談社)

一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。やさしくも、せつない。この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。最愛の弟が急死した。29歳の誕生日を祝ったばかりだった。姉の野宮薫子は遺志に従い弟の元恋人・小野寺せつなと会うことになる。無愛想なせつなに憤る薫子だったが、疲労がたたりその場で倒れてしまう。実は離婚をきっかけに荒んだ生活を送っていた薫子。家まで送り届けてくれたせつなに振る舞われたのは、それまでの彼女の態度からは想像もしなかったような優しい手料理だった。久しぶりの温かな食事に身体がほぐれていく。そんな薫子にせつなは家事代行サービス会社『カフネ』の仕事を手伝わないかと提案する。食べることは生きること。二人の「家事代行」が出会う人びとの暮らしを整え、そして心を救っていく。(講談社ウェブサイトより)

2位『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』あさのあつこ[著](講談社)

発売決定告知後、即Xでトレンド1位で話題沸騰中! アニメ化、漫画化され150万部超えのベストセラー『NO.6』が14年ぶりの新シリーズ『NO.6再会』シリーズとしてスタート。世間知らずな超エリートの紫苑とテロリストのネズミは運命的に出会い、偽りの理想都市「NO.6」を崩壊させた。「再会を必ず、紫苑」と告げて、ネズミが「NO.6」を去ってから2年後、『NO.6再会』が幕をあける。紫苑は「NO.6」再建委員長に就き、不安定な政情に悩み、得体のしれない無差別暗殺者に狙われていて、ネズミの存在を渇望していた。そんなとき、ネズミの気配を近くに感じて……。二人は、再び、誰もが虐げられない世界をつくることができるのか? 罠だらけの現実に二人は「希望」を見つけることができるのか? 紫苑とネズミ、二人の少年のかけがえのない結びつきと「戦い」を見届けてください!(講談社ウェブサイトより)

3位『パズルと天気』伊坂幸太郎[著](PHP研究所)

伊坂幸太郎デビュー25周年に贈る、「幸せ」な短編集!【パズル】悩みを抱えた「僕」は、マッチングアプリでしか出会えない「名探偵」に依頼する。【竹やぶバーニング】出荷した竹にかぐや姫が混入!? 仙台七夕まつりで大捜索が始まった!【透明ポーラーベア】動物園で会ったのはシロクマ好きで行方不明になってしまった姉の、元恋人だった。【イヌゲンソーゴ】花咲か爺さん、ブレーメンの音楽隊……俺たちの記憶を刺激するあの男は誰だ? 【Weather】友人・清水の結婚式に参加した大友は新婦からある相談を持ち掛けられていて――。(PHP研究所ウェブサイトより)

4位『新 心霊探偵八雲2 青藍の呪物』神永学[著](講談社)

5位『皇后の碧』阿部智里[著](新潮社)

6位『謎の香りはパン屋から』土屋うさぎ[著](宝島社)

7位『転生して田舎でスローライフをおくりたい 公爵家のおもてなし』錬金王[著](宝島社)

8位『アルプス席の母』早見和真[著](小学館)

9位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈[著](新潮社)

10位『それいけ!平安部』宮島未奈[著](小学館)

〈文芸書ランキング 6月3日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年6月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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