「薬屋のひとりごと」アニメシナリオ集がついた特装版も登場! 原作最新16巻が初登場1位 上半期ベストセラー1位の『青い壺』もランクイン[文庫ベストセラー]

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 6月3日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『薬屋のひとりごと 16』が獲得した。2位には『青い壺』、3位には『一次元の挿し木』がランクインした。

 1位に初登場の『薬屋のひとりごと 16』は架空の中世東洋を思わせる後宮を舞台に、毒見役の少女が様々な難事件に挑む。ミステリとラブコメ、ファンタジー要素も含んだ人気作の最新刊。小説、マンガ、アニメとその世界を広げており、シリーズ累計で4000万部を突破している。最新16巻はアニメ第一期のシナリオ集が付属する限定特装版も発売されており、こちらは定価4,840円(税込)となっている。

 2位にランクインした『青い壺』は有吉佐和子さんが1976年に雑誌「文藝春秋」で連載をはじめた連作短編集。無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ贈られ盗まれ、数々の人の手を渡り歩く。手にした人々や周囲の人間模様、有為転変を鮮やかに描いた13編が収録されている。2024年11月にNHK「おはよう日本」で取り上げられた他、12月にはNHK「100分de名著」でも有吉佐和子スペシャルが放送され、大きな注目を集めた。今年に入っても好調は続き5月30日に発表されたトーハン調べの「2025年 上半期ベストセラー」では文庫部門で1位を獲得し、2025年上半期で最も売れた文庫となった。

 ***

1位『薬屋のひとりごと 16』日向夏[著](イマジカインフォス)

皇帝の手術を無事に終えてから半月、季節も冬へと近づいていた。術後の治療を上級医官に替わってもらったおかげで、猫猫(マオマオ)の日常は忙しくも平常運転へと戻っていた。そんなある日、老医官に届いた文を読んだヨの顔色が変わった。「怖いことになるかもしれない」。その文には水膨れができた患者が増えていると書かれていたのだ。嫌な予感がする猫猫だったが、その心配は当たってしまった。「疱瘡(ほうそう)の発生」。感染力、致死率が高く、顔や身体に痕が残りやすく恐れられている流行り病だ。特効薬はなく、猫猫でも今から見つけることは不可能だろう。感染が広まれば村一つが閉鎖することもあるという。そんな絶望的な状況に一筋の光を放ったのは——。(イマジカインフォスウェブサイトより)

2位『青い壺』有吉佐和子[著](文藝春秋)

読めばハマる有吉佐和子。
幻の名作長篇(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『一次元の挿し木』松下龍之介[著](宝島社)

二百年前の人骨のDNAが四年前に失踪した妹のものと一致!?ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。大学院で遺伝人類学を学ぶ悠がDNA鑑定にかけると、四年前に失踪した妹のものと一致した。不可解な鑑定結果から担当教授の石見崎に相談しようとするも、石見崎は何者かに殺害される。古人骨を発掘した調査員も襲われ、研究室からは古人骨が盗まれた。悠は妹の生死と、古人骨のDNAの真相を突き止めるべく動き出し、予測もつかない大きな企みに巻き込まれていく――。(宝島社ウェブサイトより)

4位『ハヤブサ消防団』池井戸潤[著](集英社)

5位『マスカレード・ゲーム』東野圭吾[著](集英社)

6位『街とその不確かな壁〔上〕』村上春樹[著](新潮社)

7位『#真相をお話しします』結城真一郎[著](新潮社)

8位『街とその不確かな壁〔下〕』村上春樹[著](新潮社)

9位『国宝 上 青春篇』吉田修一[著](朝日新聞出版)

10位『老人ホテル』原田ひ香[著](光文社)

〈文庫ランキング 6月3日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年6月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク