【話題の本】『見仏記 三十三年後の約束』いとうせいこう、みうらじゅん著 仏像がつなぐ縁で実現

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クリエイターのいとうせいこうさんと、イラストレーターなどで活動するみうらじゅんさんの「仏友(ぶつゆう)」2人が各地の仏像を訪ねる「見仏(けんぶつ)記」シリーズの9冊目。コロナ禍を経て5年ぶりに再開した滋賀・長浜などでの見仏記、そのクライマックスが「三十三年後の三十三間堂編」だ。33年前(平成4年)、見仏記開始当初に2人が交わした「三十三年後の三月三日、三時三十三分に三十三間堂の前で会いましょう」の約束を今年実現した。京都・三十三間堂でファンら約2000人が見守った奇跡の再会、その舞台裏などを紹介する。

10月の発売早々増刷と好調で、東京・新宿での記念イベントには老若男女約200人が集結した。イベント前の記者会見で2人は当日を再現する「小芝居」も披露。33年を振り返り、みうらさんが「紀行文で始めたが、最後には純文学になった」といえば、いとうさんも「感動が感動を呼び、人に生きるとは何だと問うた」と丁々発止でアピールした。

「学問チックでなく、自分たちの見方で仏像を愛でるのが見仏記の魅力」と編集担当の高橋幸大さん。三十三間堂からの一本の電話が約束実現のきっかけだったという秘話にふれ、「仏像がつなぐ縁もお二人ならでは」と話した。(KADOKAWA・3333円)

三保谷浩輝

産経新聞
2025年11月8日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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