映画、小説とも違う「国宝」!? 映画は歴史的ヒット 原作文庫も今年1番のベストセラー さらに尾上菊之助が読む朗読版もベスト1[文庫ベストセラー]

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 12月2日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文庫第1位は『ようこそ実力至上主義の教室へ 3年生編3』が獲得した。第2位は『人間標本』、第3位は『国宝 上 青春篇』となった。

 今週3位と5位にランクインした『国宝 上・下』は12月1日に発表されたトーハンの2025年年間ベストセラーで文庫部門1位、さらに総合(文庫含む)でも1位に輝き、今年最も売れた書籍となった。

 同書は吉田修一さんが2018年に発表した長編小説。任侠の一門に生まれ、この世ならざる美貌を持った少年・立花喜久雄が主人公。父親の非業の死をきっかけに歌舞伎役者として歩むことになった喜久雄は、血縁の絆と軋轢、スキャンダルと喝采、信頼と裏切りを乗り越え、歌舞伎役者として芸の道を極めていく。喜久雄はライバルと芸競いながら、舞台・映画・テレビという時代のうねりの中を駆け抜けていく。同作は2017年から2018年にかけて朝日新聞に連載され、2018年に単行本で出版。2021年に文庫化された。

 同作の映画版が2025年6月3日に公開され、歴史的大ヒットとなった。喜久雄を吉沢亮さん、喜久雄を引き取る歌舞伎名門一家の長・花井半二郎を渡辺謙さん、その息子で喜久雄のライバルとなる大垣俊介を横浜流星さんが演じた。公開から半年がすぎても人気は衰えず、現在もロングラン公開中だ。11月には公開172日で観客動員数1231万人、興行収入173.7億円を達成し、歴代の興行収入ランキングで『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年公開、173.5億円)を抜き、邦画実写No.1となった(興行通信社調べ)。数々の映画賞にノミネートされている他、12月1日に発表された『現代用語の基礎知識 選「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」』でもトップ10に「国宝(観た)」が選出され、まさに今年を代表する邦画となった。

 映画が話題だが、原作を朗読したオーディオブック版も人気。Amazonオーディブルが12月4日に発表した、2025年に最も聴かれた人気作品ランキング「Audibleベスト・オブ2025」で上巻が1位、下巻が5位を獲得している。オーディブル版は歌舞伎俳優・尾上菊五郎さん(製作時は襲名前で尾上菊之助)がナレーターを務め、歌舞伎ファンからも喜ばれている。こちらは上巻21時間7分、下巻22時間2分と映画に負けず劣らず長大だが、通勤の電車のなかでコツコツと聞くというファンが多いという。時間に余裕のある年末年始に楽しんでみてはいかがだろう。

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1位『ようこそ実力至上主義の教室へ 3年生編3』衣笠彰梧[著](KADOKAWA)

今年の無人島特別試験は、クラス対抗のサバイバルゲーム!3年生、最後の夏、今年の無人島試験はペイント銃を用いたクラス対抗のサバイバルゲーム。15×15マスに分けられたエリアを移動、出現する食料や銃弾を取得しながら、他クラスの生徒を倒し競い合う。最初に全滅したクラスは退学者選定のぺナルティが発生するため、攻守の戦略が重要となる。司令官の役職の生徒は5分毎にクラス別の色で表示された全生徒のGPSが確認できるため集団での行動が必須。「頭はこっちが押さえてるが……どう動く、綾小路」「そうね……一歩リードしたはずなのに、それでもやっぱり怖いわね」「綾小路くんは負けない。ううん、私が負けさせない」3泊4日の無人島特別試験、その決着は――!?(KADOKAWAウェブサイトより)

2位『人間標本』湊かなえ[著](KADOKAWA)

イヤミスの女王、新たなる覚醒 人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな――。ひどく損壊された6人の少年の遺体が発見されると、社会はその事件の異様さに衝撃を受けた。大学の生物学科で蝶の研究をする榊史朗は、蝶の世界を渇望するあまり、息子を含む6人の少年たちを手にかけたと独白する。蝶に魅せられ、禁断の「標本」を作り上げたという男の手記には、理解しがたい欲求が記されていた……。耽美と狂おしさが激しく入り乱れる、慟哭のミステリ。(KADOKAWAウェブサイトより)

3位『国宝 上 青春篇』吉田修一[著](朝日新聞出版)

俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ!極道と梨園。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく。芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をW受賞、作家生活20周年の節目を飾る芸道小説の金字塔。(朝日新聞出版ウェブサイトより抜粋)

4位『爆弾』呉勝浩[著](講談社)

5位『国宝 下 花道篇』吉田修一[著](朝日新聞出版)

6位『ザ・ロイヤルファミリー』早見和真[著](新潮社)

7位『平場の月』朝倉かすみ[著](光文社)

8位『新版 思考の整理学』外山滋比古[著](筑摩書房)

9位『新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─』宮部みゆき[著](新潮社)

10位『BUTTER』柚木麻子[著](新潮社)

〈文庫ランキング 12月2日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2025年12月6日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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