「豊臣兄弟」の処世術を磯田道史が解き明かす 第一話が話題沸騰の大河ドラマ公式ガイドブックや本郷和人・呉座勇一・小和田哲男による解説本も[新書ベストセラー]

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 1月6日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『考察する若者たち』が獲得した。第2位は『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』、第3位は『定年後の日本人は世界一の楽園を生きる』となった。集計期間は2025年12月29日~2026年1月4日。

 4位以下で注目は4位にランクインした『豊臣兄弟 天下を獲った処世術』。歴史学者の磯田道史さんが、豊臣秀吉とその弟で「天下一の補佐役」と呼ばれた秀長、二人で果たした天下統一の秘訣を徹底解説した一冊。人と技術に「投資」、「最速」は最強に通ず、「稼ぐ知恵」を配る、「分身」を活用せよ、トップ自ら「おもてなし」――など、バックグラウンドがない状態から天下人となった豊臣兄弟の処世術を、最新研究をもとに紐解く。

 1月4日にはじまったNHKの大河ドラマも秀長の目線で描かれる「豊臣兄弟!」だ。 番組ウェブサイトでは秀長について《歴史にif(もしも)はないものの… 『秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった』 とまでいわしめた天下一の補佐役》と紹介されている。ドラマでは秀長を仲野太賀さんが演じ、秀吉を池松壮亮さんが演じている。ドラマ第一話では小一郎(のちの秀長)が藤吉郎(のちの秀吉)に連れられ織田信長のもとで働く経緯や、小栗旬さん演じる信長との出会いが描かれた。小一郎の幼馴染役で白石聖さんや、斎藤義龍役でDAIGOさんが出演し、大きな話題となった。

 ドラマ開始に合わせ、兄弟を扱った書籍を人気の歴史家がこぞって出版。『豊臣の兄弟 秀吉にとって秀長とは何か』(河出書房新社)は本郷和人さんが兄弟の実像に迫った一冊。『真説 豊臣兄弟とその一族』(幻冬舎)は呉座勇一さんが豊臣家の知られざる姿を暴き、通説を打破した一冊。『豊臣秀長 秀吉と泰平の世をめざした、もう一人の天下人』(早稲田大学出版)は小和田哲男さんが秀長の功績に注目した一冊。さらに今週のトーハンのベストセラーランキングでは本の総合部門8位に公式ガイドブック『NHK大河ドラマ・ガイド 豊臣兄弟! 前編』(NHK出版)もランクインし、3年ぶりの戦国大河は大いに盛り上がっている。

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1位 『考察する若者たち』三宅香帆[著](PHP研究所)

映画や漫画の解釈を解説する「考察記事・考察動画」がなぜ流行するのか?「正解を当てにいく」風潮から令和日本の深層を読み解く。(PHP研究所ウェブサイトより)

2位 『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』三宅香帆[著](新潮社)

「とっさに言葉が出てこない」「アイスブレイク的な雑談が苦手」「飲み会で昔の話ばかりする大人になりたくない」……そんな時、話題の本や漫画、最新の映画やドラマについて魅力的に語れる人は強い。エンタメには、社会や人生の「ネタバレ」が詰まってもいるからだ。ただ、作品を読み解き、その面白さを伝えるには、実は知る人ぞ知る「コツ」がある。気鋭の文芸評論家が自ら実践する「『鑑賞』の技術」を徹底解説!(新潮社ウェブサイトより)

3位 『定年後の日本人は世界一の楽園を生きる』佐藤優[著](飛鳥新社)

知の巨人が、たどり着いた人生の最終結論 佐藤優が「定年後に特化した知の技法」をはじめて完全伝授。「定年後が人生で一番楽しい」が手に入る!定年後に「遅すぎる」は一切ない!人生は晩年こそが華である!(飛鳥新社ウェブサイトより抜粋)

4位 『豊臣兄弟 天下を獲った処世術』磯田道史[著](文藝春秋)

5位 『生きる言葉』俵万智[著](新潮社)

6位 『世界のニュースを日本人は何も知らない7 – フェイクだらけの時代に揺らぐ常識 -』谷本真由美[著](ワニブックス)

7位 『ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』鶴見太郎[著](中央公論新社)

8位 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆[著](集英社)

9位 『世界秩序が変わるとき 新自由主義からのゲームチェンジ』齋藤ジン[著](文藝春秋)

10位 『棺桶まで歩こう』萬田緑平[著](幻冬舎)

〈新書ランキング 1月6日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2026年1月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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