五木寛之『大河の一滴』最終章でたどり着いた「大河の流れに逆らう生き方」 本屋大賞候補作も多数ランクイン[文芸書ベストセラー]

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 2月17日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『イン・ザ・メガチャーチ』が獲得した。第2位は『カフェーの帰り道』、第3位は『暁星』となった。

 今週も2月6日に発表された「2026年本屋大賞」ノミネート作品が多数ランクイン。1位『イン・ザ・メガチャーチ』、3位『暁星』、6位『殺し屋の営業術』、8位『失われた貌』、9位『探偵小石は恋しない』、10位『熟柿』がノミネート作品。その他の候補作は以下。『ありか』瀬尾まいこ[著](水鈴社)、『エピクロスの処方箋』夏川草介[著](水鈴社)、『殺し屋の営業術』野宮有[著](講談社)、『さよならジャバウォック』伊坂幸太郎[著](双葉社)、『PRIZE―プライズ―』村山由佳[著](文藝春秋)。

 その他注目は7位に初登場の『大河の一滴 最終章』。累計発行部数320万部を超える大ベストセラー『大河の一滴』(幻冬舎)から30年、93歳を迎えた著者による集大成にして新たな境地。人間の一生とは、苦しみと絶望の連続であると、“覚悟”するところからすべては開けると説いた『大河の一滴』。今作では《「かつて人生を大河の流れにたとえて書いたときは、その流れに身をまかせて、生命の海へと流れていく、そんなふうに考えていた。しかし、と、私は思ったのだ。ときには大河の流れに身をまかせるだけでなく、それに逆らって生きることもあっていいのではあるまいか。》(本文より)と述べ、誰かのために大河の流れに逆らって生きる覚悟を綴る。

 ***

1位 『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ[著](日本経済新聞出版)

沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす”物語”の功罪を炙り出す。「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」(日本経済新聞出版ウェブサイトより)

2位『カフェーの帰り道』嶋津輝[著](東京創元社)

*第174回直木三十五賞受賞作 東京・上野の片隅にある、あまり流行(はや)っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。(東京創元社ウェブサイトより)

3位『暁星』湊かなえ[著](双葉社)

「ただ、星を守りたかっただけ――」現役の文部科学大臣で文壇の大御所作家でもある清水義之が全国高校生総合文化祭の式典の最中、舞台袖から飛び出してきた男に刺されて死亡する事件がおきた。逮捕された男の名前は永瀬暁、37歳。永瀬は逮捕されたのち、週刊誌に手記を発表しはじめる。そこには、清水が深く関わっているとされる新興宗教に対する恨みが綴られていた。また、式典に出席していた作家は、永瀬の事件を小説として描く。ノンフィクションとフィクション、ふたつの物語が合わさったとき見える景色とは!?(双葉社ウェブサイトより)

4位『成瀬は都を駆け抜ける』宮島未奈[著](新潮社)

5位『生きとるわ』又吉直樹[著](文藝春秋)

6位『殺し屋の営業術』野宮有[著](講談社)

7位『大河の一滴 最終章』五木寛之[著](幻冬舎)

8位『失われた貌』櫻田智也[著](新潮社)

9位『探偵小石は恋しない』森バジル[著](小学館)

10位『熟柿』佐藤正午[著](KADOKAWA)

〈文芸書ランキング 2月17日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2026年2月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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