【産経Books】『外国人かAIか』荒木秀之著 人口減に挑む日本の選択

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本書の副題は「『人手不足』ニッポンの間違えられない選択」。慢性的な人手不足により、中小企業の倒産が相次いでいる。その根底にある人口減少は、将来の経済成長を阻む要因となり得る。著者は現状を「国難」と評し、国全体で方向性や基本的な方針を示すべきだと提言する。

国立社会保障・人口問題研究所の推計などによると、2050年までに労働者数は1400万人以上も減少すると見込まれる。関西のマクロ経済や金融市場の分析に長く携わってきた著者は、人手不足に危機感を抱いており、打開策として人工知能(AI)やロボットなどの導入による省力化を挙げる。世界に先駆けて、日本が省力化技術で新たな産業を創出すれば、それを今後同様の局面を迎える諸外国に輸出できるメリットがあるとする。

その上で、著者は「安全で清潔な社会」や「社会の協調性と規律」といった日本の強みに着目。雇用の安定性が社会全体の安定につながっているとして、企業が社員を長期的に雇用し、内部でのキャリア形成を前提とする「メンバーシップ型雇用」を再評価する。

本書は、経営者から地方自治体の職員まで、人手不足に悩む人らの手引書といえる。(産経新聞出版・1210円)

産経新聞
2026年2月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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