「自分は何を読み誤ってきたのか――」読者を唖然とさせる本屋大賞候補作『探偵小石は恋しない』に注目 オードリー若林の初小説は1位に[文芸書ベストセラー]

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 3月3日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『青天』が獲得した。第2位は『カフェーの帰り道』、第3位は『大河の一滴 最終章』となった。

 1位の『青天』はお笑いコンビ・オードリーの若林正恭さん初の小説。万年2回戦どまりのアメフト部に所属する高校生を主人公とした青春小説。2月20日の発売以来、トーハンのベストセラーランキング文芸書部門では登場2周目にして1位となった。

 今週も「2026年本屋大賞」のノミネート作品が多数ランクイン。なかでも注目は8位にランクインした『探偵小石は恋しない』。福岡西新の雑居ビルにある小石探偵事務所。代表の小石は、重度のミステリオタクでありながら、実際に受ける依頼の9割9分が不倫・浮気調査。名探偵のように華麗に難事件を解決する日を夢見ている。彼女がそれでも色恋調査を引き受け続けるのは、恋愛感情を矢印として視認できる特殊能力を持っているため。だが相変わらず色恋案件ばかりかと思いきや、衝撃のどんでん返しが炸裂し、読者の予想を裏切る衝撃的な展開が訪れる。書評家の村上貴史さんは《終盤まで進むと読者は唖然とするだろう。“自分は何を読み誤ってきたのか”と。恋愛要素とユーモアでミステリとしての刃を甘やかにくるんだ名品である。》と評している。

 2026年本屋大賞の発表は2026年4月9日(木)に予定されている。以下はノミネート作品一覧(書籍名五十音順)。
『暁星』湊かなえ[著](双葉社)
『ありか』瀬尾まいこ[著](水鈴社)
『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ[著](日本経済新聞出版)
『失われた貌』櫻田智也[著](新潮社)
『エピクロスの処方箋』夏川草介[著](水鈴社)
『殺し屋の営業術』野宮有[著](講談社)
『さよならジャバウォック』伊坂幸太郎[著](双葉社)
『熟柿』佐藤正午[著](KADOKAWA)
『探偵小石は恋しない』森バジル[著](小学館)
『PRIZE―プライズ―』村山由佳[著](文藝春秋)

 ***

1位『青天』若林正恭[著](文藝春秋)

オードリー・若林正恭、初小説!人にぶつかっていないと、自分が生きているかどうかよくわからなくなる――総大三高の「アリ」こと中村昴が所属するアメフト部は、万年2回戦どまり。相手校の練習を隠し撮りして迎えた高3の引退大会では、強豪・遼西学園に打ち破れた。引退後、みなが受験に向かうなか、勉強にも気持ちが入らず、不良になる覚悟もないまま宙ぶらりんの日々を過ごす。自分自身の不甲斐なさにもがき続けるなかで、アリは再びアメフトと向き合う決意を固める。青春の苦みと悦びに満ちた、著者渾身の初小説。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『カフェーの帰り道』嶋津輝[著](東京創元社)

*第174回直木三十五賞受賞作 東京・上野の片隅にある、あまり流行(はや)っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。(東京創元社ウェブサイトより)

3位『大河の一滴 最終章』五木寛之[著](幻冬舎)

93歳の人間論ーー。人は何かのために生きるのではない。誰かのために生きるのだ。衝撃のベストセラー『大河の一滴』から30年。圧巻の集大成。常に、再生の希望はある。少年時代の引揚体験、自死への欲求、思いがけない病の宣告……あえて、大河の流れに逆らうことを決意した、告白的人間論。(幻冬舎ウェブサイトより抜粋)

4位『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ[著](日本経済新聞出版)

5位『暁星』湊かなえ[著](双葉社)

6位『成瀬は都を駆け抜ける』宮島未奈[著](新潮社)

7位『異世界のんびり農家 20』内藤騎之介[著](KADOKAWA)

8位『探偵小石は恋しない』森バジル[著](小学館)

9位『失われた貌』櫻田智也[著](新潮社)

10位『熟柿』佐藤正午[著](KADOKAWA)

〈文芸書ランキング 3月3日トーハン調べ〉 

Book Bang編集部
2026年3月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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