残尿感、腰痛、寝付きの悪さを解消 カイロを使ったセルフケア

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「カイロ、結局余っちゃった…」

 そんな人、けっこう多いのではないでしょうか。でもそのカイロ、しまい込むのはまだ早いかもしれません。

 実は春の“なんとなく不調”に役立つ、頼れるセルフケアアイテムなんです。

 寒暖差や環境の変化で体がゆらぎやすい春は、肩こりや腰の重だるさ、眠りの浅さ、イライラなどが出やすい季節。そんなときに試したいのが、ツボにカイロを“あてるだけ”のセルフケアです。

 今回は、鍼灸師・久保和也氏の著書『痛みと不調がみるみる改善 あてるだけカイロ健康法』(監修/医師:鈴木慎太郎)から、春にも役立つカイロを使ったセルフケアを一部抜粋・編集してご紹介します。

 春は「防寒」ではなく、“巡りを整える”ためにカイロを使う。その発想の転換が、ゆらぎやすい季節をラクに乗り切るヒントになるかもしれません。(イラスト:さのふうか)

■残便感を解消する

 肺が弱いとエネルギー不足になります。それによって便を出し切る力がなくなり、残便感が生じます。膀胱経のツボ・飛揚(ひよう)を温めると、肺と大腸の働きが活性化します。大腸の蠕動(ぜんどう)運動も高まり、すっきり排便できるでしょう。左右ともに、1分温めましょう。孔最(ひじのしわの真ん中から指4本分、手首に向かったところ)を同時に温めるのもおすすめです。


飛揚(ひよう):膀胱経のツボ。外くるぶし後ろのくぼみから、指7本分上。

■腰痛(前屈すると痛い)を解消する

 前屈時に出る痛みは筋肉の緊張が原因。承筋(しょうきん)というツボはふくらはぎにありますが、体の背面を通る膀胱経を介して腰とつながっているため、ふくらはぎの緊張を緩めることが腰痛の緩和に。解剖学的にも、腰とふくらはぎは筋膜でつながっています。ポイントは、右側が痛いときは右のみ、左側が痛いときは左のみ、左右差がなければ両方を1回1分温めることです。


承筋(しょうきん):膀胱経のツボ。ふくらはぎの真ん中のいちばん盛り上がっているところ。

■寝つきの悪さを解消する

「上熱下寒(じょうねつげかん)」といって気が上がって足が冷えると、頭が興奮状態になり、寝つきが悪くなります。照海(しょうかい)というツボは、温めると気が下に降りて「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」の状態、頭がスッと静まって鎮静した状態になります。寝る前に、1回5分温めると寝つきがよくなります。ポイントは、左右ともに温めること。冷えないよう、レッグウォーマーをして寝るのもおすすめです。


照海(しょうかい):腎経のツボ。内くるぶしの真下。

■直接肌に貼らないようにしましょう

 直接肌に貼ると、肌がかぶれる原因にもなりますし、低温やけどのリスクが高まります。貼るカイロの場合は必ず、下着や服の上から貼るようにしましょう。

 特に、敏感肌の方は注意してください。

 また、使用中にかゆみや赤みが出た場合はすぐに使用を中止し、まずは流水で10~30分冷やすか、保冷剤を布やタオルでくるんであてましょう。それでも赤みがひかなかったり、水ぶくれが生じたりした場合は医師に相談しましょう。

 また就寝中の使用は低温やけどの危険があるため厳禁です。寝る前にカイロで温めてから、外して布団に入るようにしましょう。

 夜間の冷えが気になる場合は、アームウォーマーやレッグウォーマーの着用がおすすめです。

著者:久保和也(くぼ・かずや)
鍼灸師/東京・押上スカイツリー前「クボ鍼灸院」代表/世界中医薬学会アレルギー疾患専門委員理事/世界中医薬学会連合会耳鼻咽喉口腔科専門委員会理事妻の産後の体調不良をきっかけに東洋医学の道へ進む。鍼灸治療の真髄「経絡治療」を習得し、30歳で東洋医学専門の鍼灸院を開業。SNS総フォロワー16万人、雑誌やメディアなど多数出演。現在は自律神経失調症をはじめ、病院で原因不明と言われた症状を中心に日々施術にあたっている。著書に『10秒で自律神経が整うツボゆらし』(池田書店)、『ツボとお灸でからだが整う まいにちの東洋医学』(朝日新聞出版)。

監修者:鈴木慎太郎(すずき・しんたろう)
医師。昭和医科大学 医学部内科学講座呼吸器・アレルギー内科学部門 准教授/昭和医科大学 医学部医学教育学講座 准教授。専門分野は、喘息、食物アレルギー(思春期~成人)、アニサキスアレルギー、アナフィラキシー、薬剤アレルギー、呼吸器内科、産業衛生、消化管アレルギー(思春期~成人)、好酸球性消化管疾患。

イラスト:さのふうか

あさ出版
2026年3月13日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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