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- 熟柿
- 価格:2,035円(税込)
3月10日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『大河の一滴 最終章』が獲得した。第2位は『カフェーの帰り道』、第3位は『青天』となった。
4位以下には今週も「2026年本屋大賞」のノミネート作品が多数ランクイン。なかでも注目は9位にランクインした『熟柿』。『月の満ち欠け』(岩波書店)で直木賞を受賞した佐藤正午さんが、罪を犯した女性の流転の半生を描く。雨の夜、夫を乗せた車で老婆をひき、逃げてしまったかおりが主人公。ひき逃げの罪に問われ服役する彼女は、獄中で息子・拓を産む。出所後、息子に一目会いたいという一念から幼稚園に侵入し騒動を起こしてしまう。二度と拓に会えなくなったかおりは、追われるようにして西へ西へと流れていく。タイトルの「熟柿(じゅくし)」とは、木になったまま熟れて落ちる柿のこと。自らの時が来るのをただ待ち続けるほかない「熟柿」がタイトルとなった意味は結末近くで明かされる。
同書は「本の雑誌が選ぶ2025年度上半期ベスト10」で1位獲得した他、第20回「中央公論文芸賞」も受賞。書評家の吉田伸子さんは朝日新聞の書評で《お願いだから、もうこれ以上かおりから何も奪わないで、と祈る気持ちで読んでいた切ない物語は、けれど、なんとも優しい読み心地へと着地する。罪は消えない。自責も続く。それでもなお、人生にさす一条の光はある。奇跡のようなその光に、躊躇(ためら)いつつも手を伸ばすかおりの姿が、読後も胸に残る。》と評している。
2026年本屋大賞の発表は2026年4月9日(木)に予定されている。以下はノミネート作品一覧(書籍名五十音順)。
『暁星』湊かなえ[著](双葉社)
『ありか』瀬尾まいこ[著](水鈴社)
『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ[著](日本経済新聞出版)
『失われた貌』櫻田智也[著](新潮社)
『エピクロスの処方箋』夏川草介[著](水鈴社)
『殺し屋の営業術』野宮有[著](講談社)
『さよならジャバウォック』伊坂幸太郎[著](双葉社)
『熟柿』佐藤正午[著](KADOKAWA)
『探偵小石は恋しない』森バジル[著](小学館)
『PRIZE―プライズ―』村山由佳[著](文藝春秋)
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- 大河の一滴 最終章
- 価格:1,980円(税込)
1位『大河の一滴 最終章』五木寛之[著](幻冬舎)
93歳の人間論ーー。人は何かのために生きるのではない。誰かのために生きるのだ。衝撃のベストセラー『大河の一滴』から30年。圧巻の集大成。常に、再生の希望はある。少年時代の引揚体験、自死への欲求、思いがけない病の宣告……あえて、大河の流れに逆らうことを決意した、告白的人間論。(幻冬舎ウェブサイトより抜粋)
2位『カフェーの帰り道』嶋津輝[著](東京創元社)
*第174回直木三十五賞受賞作 東京・上野の片隅にある、あまり流行(はや)っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。(東京創元社ウェブサイトより)
3位『青天』若林正恭[著](文藝春秋)
オードリー・若林正恭、初小説!人にぶつかっていないと、自分が生きているかどうかよくわからなくなる――総大三高の「アリ」こと中村昴が所属するアメフト部は、万年2回戦どまり。相手校の練習を隠し撮りして迎えた高3の引退大会では、強豪・遼西学園に打ち破れた。引退後、みなが受験に向かうなか、勉強にも気持ちが入らず、不良になる覚悟もないまま宙ぶらりんの日々を過ごす。自分自身の不甲斐なさにもがき続けるなかで、アリは再びアメフトと向き合う決意を固める。青春の苦みと悦びに満ちた、著者渾身の初小説。(文藝春秋ウェブサイトより)
4位『異世界のんびり農家 20』内藤騎之介[著](KADOKAWA)
5位『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ[著](日本経済新聞出版)
6位『暁星』湊かなえ[著](双葉社)
7位『成瀬は都を駆け抜ける』宮島未奈[著](新潮社)
8位『探偵小石は恋しない』森バジル[著](小学館)
9位『熟柿』佐藤正午[著](KADOKAWA)
10位『継母の心得8』トール[著](アルファポリス)
〈文芸書ランキング 3月10日トーハン調べ〉
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