【話題の本】『僕たちにはキラキラ生きる義務などない』山田ルイ53世著

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■人間関係「足湯ぐらい」

中学2年から6年間のひきこもりを経験した「一発屋芸人」で知られる、お笑いコンビ「髭男爵」のツッコミ担当の51歳になる著者が、人生体験から「生きやすくなるヒント」をつづったエッセー集。著者は1月の刊行後、ユーチューブ番組などに出演し「夢だ、目標だとキラキラして生きることに疲れた方に読んでほしい」などとPR。「動画で反響がある」(担当編集者)書籍だ。

新年度からの新しい人間関係に悩んでいる人もいるだろうが、著者は「大人になってからの人間関係は、足湯ぐらいでいい」とアドバイス。なにかと夢を持とうと呼びかける社会にも「マイナンバーカードに『夢』が紐付けられそうだ」「もはや“ドリームハラスメント”」と異を唱える。著者のような「『流れに任せて、自分のできることを、できる範囲で続けてきた』という人も大勢いる」からだ。本書を紹介したラジオ番組でパーソナリティーの大竹まことさんから「うまいな」と褒められたテンポ良い文章が前向きを選ばない生き方をおもしろく読ませる。

版元によると、読者の年齢層は30~40代が全体の半分で50歳以上が3分の1。「仕事や人間関係で行き詰まりを感じる30代以上に響いているようだ」と担当編集者。(大和書房・1760円)

斎藤浩

産経新聞
2026年5月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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