村上春樹「奇妙な出来事が…」「彼女になって書きました」 初の女性単独主人公となる新作『夏帆 The Tale of KAHO』を語る

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『夏帆 The Tale of KAHO』村上春樹[著](新潮社)

 作家・村上春樹氏の新作長編小説が、7月3日に新潮社から発売される。この作品のタイトル『夏帆 The Tale of KAHO』が示すように、著者にとって初めてとなる「女性単独主人公」作品だ。

 村上春樹氏がデビューしたのは1979年。以来、47年間、女性の単独主人公は描かなかった。初めて描かれる女性主人公、「夏帆」とはどんな人物なのか。また、著者にどんな心境の変化があったのか。

 本日公開された、村上春樹氏が読者に向けたメッセージをみてみよう。

「絵本作家の夏帆は、ごくふつうの若い女性です。
けれど彼女の周辺では、実にさまざまな
奇妙な出来事が起こり始めます。
今回の小説で僕は、そんな彼女になって書きました。 ――村上春樹」

 現在公開されている情報によると、女性主人公の「夏帆」は、26歳の絵本作家だという。さらに、新潮社が公表した内容紹介をみると、「とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い」女性であるようだ。

 村上春樹氏のメッセージと同時に公開された小説の冒頭5000字をみると、物語は、この女性がデート相手である初対面の男に「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」と告げられる場面から始まっている。それから、彼女の周りにさまざまな奇妙な出来事が起こりはじめる……。

 日本を代表する作家の一人である氏が描く新境地から、目が離せなさそうだ。
 
 
村上春樹(むらかみ・はるき)
1949(昭和24)年、京都市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1979年『風の歌を聴け』(群像新人文学賞)でデビュー。主な長編小説に、『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞)、『ノルウェイの森』、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『スプートニクの恋人』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』、『1Q84』(毎日出版文化賞)、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』、『騎士団長殺し』、『街とその不確かな壁』などがある。『螢・納屋を焼く・その他の短編』、『神の子どもたちはみな踊る』、『東京奇譚集』などの短編小説集、エッセイ集、翻訳書など著書多数。2006(平成18)年フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞、2009年エルサレム賞、2011年カタルーニャ国際賞、2016年アンデルセン文学賞、2022年チノ・デルドゥカ世界賞、2023年アストゥリアス王女賞文学部門を受賞。

Book Bang編集部
2026年6月26日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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