【産経Books】『紅い沖縄認知戦』仲新城誠著 「反基地無罪」の源流

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愛国のためなら暴力行為も正当化される。中国で一時広がった「愛国無罪」だが、沖縄では「反基地無罪」という言葉が出回りつつある。6月の沖縄県議会で、反基地運動のためなら違法行為も許容される風潮があるのではないか、と質疑が行われたのだ。

「反基地無罪」は女子高生らが命を落とした辺野古沖での抗議船転覆事故を見れば、うなずけるものがある。無登録で運航するなど、違法な実態が露呈したからだ。

前置きが長くなったが、沖縄社会が抱える「反基地無罪」の視点から、この転覆事故を書いた論考を収めたのが本書である。著者は石垣市に拠点を構える地元紙「沖縄八重山日報」論説主幹。1970年代になって突如、尖閣諸島の領有権を主張し始めた中国の政治的宣伝をたどりながら、それに内応する県内の政治勢力の内幕を活写する。転覆事故もその延長線にあるとの見立てだ。

県内での反自衛隊活動や基地反対派の実態にも詳しく触れている。

時間がない方にはぜひ、213ページから4ページにわたって続く、石垣市在住の自衛官家族がつづった「平和の看板を掲げる覚悟」をお読みいただきたい。平和の本質がまっすぐに伝わってくる力強い一文だ。(産経新聞出版・1650円)

産経新聞
2026年8月30日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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