【話題の本】『トランプ関税 交渉の記録』赤澤亮正著 胃がせり上がる臨場感

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「防災の世界には『発災即記録』すなわち『滅多(めった)に起こらない有事の対応の教訓はしっかり後世に残せ』という箴言(しんげん)があります。国難とも言うべきトランプ関税についても同じ思いで記録しました」。昨年7月に合意した日米関税交渉の担当閣僚だった著者はXで刊行理由をこう発信。現在2刷で丸善丸の内本店(東京)の週間ランキング3~9日のノンフィクション部門1位になった。

『安倍晋三 ドナルド・トランプ交友録』の著者、梶原麻衣子さんはXに「トランプ大統領との直ディールの場面は臨場感がありすぎて、読んでるこちらの胃がせり上がりそう」とつづる。「胃が~」は石破内閣で交渉を命じられた心境を記した部分で、「体の中で何か胃が1センチかそこらせり上がったような感じ」。

舞台裏は本書に譲るが、著者の交渉の秘訣(ひけつ)を1つ紹介したい。それは「礼儀正しさ」。こびるような笑顔との批判も覚悟の上で昨年4月の表敬で満面の笑みで大統領にあいさつしたのも礼儀で、「吉と出た」。

書籍化は著者からの提案だが、高市内閣では多忙な経済産業相に就任。編集者は「その話は遠のいたか」と思っていたが、1月下旬に最初の原稿が届いた。出版まで編集者も胃がせり上がった?(グッドブックス・1870円)

斎藤浩

産経新聞
2026年9月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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