戸井十月 全仕事

「シャコタン・ブギ」から「五大陸走破」まで世界を駆け抜けた作家の軌跡

戸井十月 全仕事

著者
『戸井十月 全仕事』編集委員会 [編集]
出版社
小学館
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784093798600
発売日
2016/06/02
価格
3,300円(税込)

内容紹介

64年の生涯を網羅した最初で最後の著作集

かつて新宿に”生きるように旅をし、旅するように生きた”男がいた--。

武蔵野美術大学中退後、フリーライター集団「プレス75」を主宰。『シャコタン・ブギ』で暴走族女性リーダーの生き様を描き、それ以降小説・ルポ・紀行などを多数刊行。数々の映画やテレビ・ドキュメンタリーの製作にも携わった。さらに革命家チェ・ゲバラの足跡を辿り詳細なルポにまとめたほか、インタビュアーとして、小野田寛郎、植木等、水木しげる、堀文子といった偉大な先人たちの話に真摯に耳を傾け、出色の評伝を残している。

単に仕事の分野だけでなく、実際に多くの国境を越え続けた。北南米大陸縦断、シルクロード1万キロ走破、フィリピン・スモーキーマウンテン取材、メキシコのデザートレース「バハ1000」への挑戦、チェ・ゲバラの足跡を辿る中南米取材、そして12年の歳月をかけた「五大陸走破の旅」……。64年にわたる生涯で、海外渡航歴は63か国・地域に80回。バイクを主な移動手段として、総走行距離は30万キロにおよぶ。

本書は、縦横無尽に「越境」し続けた作家の軌跡を、本人の著作と知人・同僚・作家仲間らによる寄稿とで辿った追悼著作集である。

【編集担当からのおすすめ情報】
本書の著者であり主人公でもある戸井十月さんは、がん闘病を終えた2013年7月28日、また新たな旅へと出発されました。その直前まで、単行本や雑誌連載、テレビ・ドキュメンタリーの企画を多く抱え、自分のノートに書きためていました。病すら乗り越え、新しい風景を求めて走り続けようとしていたのです。その姿勢は、一所にとどまり、迷い、縮こまっている者たちに、「越境せよ」と鼓舞しているように思えます。
活動領域がこれほど広範かつ多岐にわたり、しかも同じ場所に立ち止まることのなかった作家というのも珍しいのではないでしょうか。本書は、800ページを超える大著となりましたが、それでも紙幅の都合上、泣く泣く割愛した原稿がたくさんありました。
他に類を見ない著作集成を、ぜひ一度読んでみていただけたらと思います。

データ取得日:2024/04/19  書籍情報:JPO出版情報登録センター
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