生きる
俳句がうまれる時
内容紹介
不登校の時間を支えたもの
著者の小林凜は現在高校2年生。
凜は、小・中学校時代、壮絶ないじめにあい、
学校にも守ってもらえず、ほとんどの時間を不登校で過ごした。
そんな中、9歳の時「朝日俳壇」に初投稿、長谷川櫂氏の10句に選ばれる。
その後も次々と入選を続け、
11歳で出版した『ランドセル俳人の五・七・五』は、ベストセラーとなる。
現在高校生として、はじめて学校生活を楽しむ日々を送っている凜は、
本書で、孤独と向き合った小中学生の日々、
家族に支えられ、動物たちに愛情を注いだ日々を描き出した。
凜の感性を磨いた日々は11編のエッセイと79句になった。
本書を読んで、子どもの不登校を見守る母親は
「家族がこういうふうに接してあげればよいのだと知りました」
という感想を寄せてくれた。
凜を見いだした俳人の長谷川櫂氏は、
巻末に「闘う人」というタイトルで寄稿し、こう評する。
「孤立無援のただなかで凜君は俳句に出会い、俳句を作りつづけてきた。
これらの句は小さな動物、小さな植物を虐げるものへの
抗議と抵抗であることを忘れてはならない」。
子どもの心に寄り添うすべての人の心に響く1冊です。
【編集担当からのおすすめ情報】
冒頭に詩「生きるとは」を掲載。
凜くんが高校1年生の学年末試験の時、突然浮かんできて、問題用紙の裏に書き綴ったという詩です。
この詩を読んだとき、心がふるえました。
これまで、凜君が向き合ってきたものの闇深さと、
しかし、それにきちんと対峙している強さを感じ、
そのような現在に到るまでの凜君のことを知りたいと強く思いました。
収録した俳句は、本書が初出のものも多くあり、俳句がうまれた時のエッセイと一緒に楽しんでいただけます。
装画と本文のイラストは、『蜜蜂と遠雷』『ふたご』等ベストセラーの装画を担当して注目のイラストレーター、杉山巧さんです。
空にむかって開く花を、見上げている構図です。
とてもパワーを感じる装丁になりました。デザインは、城所潤さんです。
データ取得日:2024/04/22
書籍情報:JPO出版情報登録センター
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