膨張GAFAとの闘い

デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか

膨張GAFAとの闘い

著者
若江 雅子 [著]
出版社
中央公論新社
ジャンル
社会科学/社会
ISBN
9784121507327
発売日
2021/06/09
価格
990円(税込)

内容紹介

GAFAの力の源泉は、私たちから集めたデータだ。彼らはSNS事業者としての「表」の顔で集めたデータを、「裏」の広告事業で活用して巨利を得ているのだ。日本はデータの利活用派と保護派の対立で膠着し、海外では何年も前から問題視されていた事案が放置され、一流企業から中央省庁まで貴重なデータを彼らに無償で提供してきた。

 彼らの急速な進化に国内法が追いつかない。ヤフーや楽天に及ぶ規制も、海外プラットフォーマーは対象外。彼らはこの「一国二制度」の「グレーゾーン」をどんどん突き進む。こうした攻勢に、日本は長く無策だった。彼らに巨利に見合う税金を徴収できず、法を適切に執行してこなかった。GAFAは日本政府の求めに対し、顔さえ出さない。なめられていた。

 それでも、霞が関は遅まきながら動き始めた。法・産・学の先駆者たちを知恵袋に、経産省、総務省、公取委がデータ時代の公正なルール形成に取り組む。

 この戦いは始まったばかりだ。先進各国の現代的なプライバシー規制で揉まれた彼らは、この問題を放置した日本でいっそう影響力を高めている。今やGAFAは国家に変わる「統治者」とも「ウォールドガーデン」とも呼ばれている。
このゲームのルールは何か? 最前線で取材し続ける記者がデータプライバシーに無頓着な日本へ警鐘を鳴らす。

データ取得日:2024/04/15  書籍情報:JPO出版情報登録センター
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