最古の文字なのか? 氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く

最古の文字なのか? 氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く

著者
ジェネビーブ・ボン・ペッツィンガー [著]/櫻井 祐子 [訳]
出版社
文藝春秋
ジャンル
文学/外国文学、その他
ISBN
9784163905594
発売日
2016/11/10
価格
1,815円(税込)

内容紹介

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私たちはいつ言語を獲得し、文字を使い始めたのか?

4万年前の氷河期に残された壁画の数々。
そこには牛や馬の絵とともに不思議な記号が残されていた。
ヨーロッパ全体368箇所の洞窟に残された記号を世界で初めてデータベース化。
すると記号はわずか32個に収斂された。
2400キロも離れた2つの洞窟に残された記号が一致するのはなぜか?
あるいは急峻なピレネー山脈を挟んで、一致した特異な屋舎記号。
自ら52箇所の洞窟に潜って記号を採取した
カナダ人女性科学者がその謎に挑む!

【目次】

■はじめに 太古の人類が残した記号
氷河期に残された人類の壁画の数々。そこには牛や馬などの絵とともに不思議
な記号があるのをご存じだろうか? ヨーロッパ全体三六八カ所の洞窟に残さ
れた記号を私は初めてデータベース化した。すると三二個の記号に収斂された

■第一章 何のために印をつけたのか?
膝の高さもない、ぬかるんだ穴へ。誰も寄り付かないスペインの洞窟で見つけ
たのはたった二つの赤い点。だが、それは太古の人々の確かなる痕跡だ。四カ
国、五二の遺跡を這いずり回り、幾何学記号の謎を解く手がかりを探し出す

■第二章 人類のはるか以前に道具を使った者たち
ケニアで発見された世界最古の石器は三三〇万年前のもの。ジョージアでは一
五〇万年前の手斧が見つかった。現生人類が出現する二〇万年前よりずっと昔
に旧人類たちは道具を作り始めていた。道具の使用は意識の誕生と重なる

■第三章 死者をいたむ気持ちの芽生え
死者を弔い、我が身を飾る、人間が人間たる精神的な営みはいつ始まったのか?
三万五〇〇〇年前に精神性を獲得した、というこれまでの考えはデータベース
の構築によって覆された。一〇万年前の遺跡で見つかった副葬品と火打ち石

■第四章 言葉はいつ生まれたのか?
南アの遺跡で見つかったダチョウの卵殻には、格子のような幾何学模様が刻ま
れている。たった5つのパターンが繰り返し現れる、その意味は所有を表すの
ではないか。そうした慣行をもつ種族はすでに言語を獲得しているはずだ

■第五章 音楽の始まり
アフリカを出て氷河期のヨーロッパに到達した人類。彼らは寒冷な生活様式に
素早く適応する。やがて最古の定住集落が形成され、余暇を楽しむ時間も生ま
れた。欧州中の洞窟遺跡で、骨や象牙のフルートが見つかっている

■第六章 半人半獣像とヴィーナス像
氷河期の芸術家は動物と人間の半人半獣像を数多く残した。また人間を象った
〝ヴィーナス像〟も盛んに出土している。その目的を解釈することには限界が
あるが、彼らは信仰や起源神話に突き動かされていたのかもしれない

■第七

データ取得日:2024/04/20  書籍情報:JPO出版情報登録センター
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