東芝 大裏面史

東芝 大裏面史

著者
FACTA編集部 [著]
出版社
文藝春秋
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784163906584
発売日
2017/05/29
価格
1,650円(税込)

内容紹介

経済産業省は原子力発電を輸出することによって国を繁栄させる
「原発ルネッサンス」という政策を省是とした。
東芝は、その大きな政策の流れの中、米国の原子力大手、
ウェスチングハウスを三菱重工業が提示した額を遥かに上回る54億ドルで買収する。
しかし、3・11の福島原発事故で、東芝が作った3号機もメルトダウン。
それを機に原発事業は先進国のみならず、新興国でも存亡の淵に立たされる。
すでに死んでいるはずの東芝が、まだ生き長らえているのはなぜか?
そこには、日本の核燃料サイクルを維持させるための経産省の深謀があった。

プロローグ
二つのデンキヤ――本書の成り立ち

第一章 経産省にババを引かされた
東芝「第二の減損」の戦犯
東芝崩壊の鍵は、安倍政権を担う経産省の原子力マフィアが握っていた。その全貌とは。

第二章 原発ビジネスへの傾注 2008~2011年
1 西田神話の化けの皮
集中投資が裏目に出て株価は急落の一途。「選択と集中」が負のスパイラルに陥った。
2 自己資本が危ない
西田社長が退任。5000億円超の繰り延べ税金資産という厳しい財務は予断を許さず。
3 原発ビジネスが視界不良
新興勢力の台頭で原発の受注競争は劣勢に。得体の知れないベンチャー企業まで現れた。
4 USEC出資の深謀
ウラン濃縮の米大手会社との提携決断で、ロシア、アメリカとの関係性は変わったのか。
5 原発大国ニッポンは過去の幻影
海外に広がる日本の技術力への疑念。原発ビジネスの地盤沈下は既に始まっていた。
6 特許庁汚職に浮かぶ「東芝」と「二階」
特許庁のシステム入札・受注は、ウェスチングハウス買収の見返りだったという可能性。
7 原発「日の丸連合」に乗り遅れる三菱重工
ベトナムの原発建設を請け負う過程において、各社と経産省との関係性が如実に表れた。

第三章 上層部の暗闘 2012~2015年
8 ウェスチングハウス社長を解任
誇り高きモンロー主義と格闘5年。ついに首をすげ替え、福島原発事故後の逆風に抗う。
9 西田会長vs.佐々木社長が冷戦
会長を差し置き、社長が経済財政諮問会議のメンバー入り。暗闘はますます激化した。
10 晩節汚す会長の仕返し人事
経団連会長の目が消えた西田。頭の中には自社の成長のことよりも怨念しかなかった。
11「おねだり経団連」佐々木副会長の品性
安倍ブレーンを自負する佐々木副会長の言動は、首相官邸や財務省の顰蹙を買った。
12 夢しぼむ東芝WH「日の丸原子炉」
ウェスチングハウスが親会社の知らぬ間にトルコで中国と連携。安倍官邸は憮然とした。

第四章 粉飾決算の発覚 2015~2016年
13 不正会計の

データ取得日:2024/04/19  書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます