私たちが姉妹だったころ

私たちが姉妹だったころ

著者
カレン・ジョイ・ファウラー [著]/矢倉 尚子 [訳]
出版社
白水社
ジャンル
文学/外国文学小説
ISBN
9784560095324
発売日
2017/01/29
価格
3,300円(税込)

内容紹介

2014年マン・ブッカー賞最終候補作
 「あたしファーンがこわいの」幼い日の自分のひと言が、家族をばらばらにしたのだろうか――。
 ローズマリーはカリフォルニア大学で学ぶ22歳。無口で他人とうまく付き合うことができない。かつては心理学者の父と主婦の母、兄と、双子にあたる姉ファーンのいる、おしゃべりな子だった。だが5歳の時に突然祖父母の家へ預けられ、帰ってみると姉の姿が消えていた。母親は部屋へ閉じこもり、父は酒に溺れる。大好きだった兄も問題児になり、高校生の時に失踪してしまう。ローズマリーがこの大学を選んだのは兄の手がかりを捜すためだった。
 アメリカでは1930年代から60年代にかけて、動物を一般家庭に持ち込んだある衝撃的な研究が現実に行なわれ、一家もその被験者だった。この作品は特殊な状況を背景として、家族を失った一家が、家族愛とは何なのかを問い、絆を取り戻そうとする姿を描く。動物と人間、人間の記憶の不可思議さ、きょうだいの愛憎、親子関係の難しさ、友人関係の悩みやいじめ問題など、さまざまなテーマが、幾重にも伏線を張りめぐらして精緻に織り込まれた、愛の物語である。

データ取得日:2024/04/12  書籍情報:JPO出版情報登録センター
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