欲望と誤解の舞踏

フランスが熱狂した日本のアヴァンギャルド

欲望と誤解の舞踏

著者
シルヴィアーヌ・パジェス [著]/パトリック・ドゥヴォス [監修、訳]/北原 まり子 [訳]/宮川 麻理子 [訳]
出版社
慶應義塾大学出版会
ジャンル
芸術・生活/音楽・舞踊
ISBN
9784766424102
発売日
2017/07/15
価格
5,940円(税込)

内容紹介

戦後日本の前衛芸術「舞踏」はどのように受容され、発展したのか?

 1970年代の終わり、フランスの人々は、日本の前衛芸術「舞踏」を大きな衝撃をもって迎え入れた。大野一雄、カルロッタ池田、山海塾、室伏鴻、笠井叡、そして土方巽……多くの日本人ダンサーがフランスで〈発見〉された。本書は、舞踏がその上陸から今日まで、この地の人々を魅了しつづけている歴史を跡付けている。舞踏の伝播は、あらゆる「誤解」とともに、ここではないどこかへ、日本への欲望を引き起こしながら、コンテンポラリーダンスの領域に途方もない影響を与えたのである。 
 フランスのジャーナリズムと〈身振り〉の分析を駆使して、美学と文化史の観点から舞踏を論じることは、現代の舞踊史を読み直すことを意味する。「ジャポニスム」の歴史、ドイツ表現主義とのつながり、舞踏に関係づけられるヒロシマの記憶……舞踏をめぐるダイナミズムを明らかにし、身振りを介した日欧の歴史を亡霊のごとく浮かび上がらせる、革新的な日本文化受容論。

貴重な写真資料を多数掲載。

データ取得日:2024/04/19  書籍情報:JPO出版情報登録センター
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