名井島
内容紹介
植物図鑑の雨の中を
男は朝狩から帰還する
猟の身繕いのまま弓と胡簗(やなぐい)を床に投げ出して
仕留めた獲物を閲覧室の机に置く
(「朝狩」)
「見えない島の 鳴かない鳥の/ささ ここ きき しし け//みなほどかれてそこに ある」
(「鳥のかたこと 島のことかた」)。
用済みになった人形やアンドロイドが余生を送るサナトリウムの島。過去―未来をつらぬいて、精妙にスタイルを変容させながら、多層的に織り上げられた、言語の島をめぐる探求の地誌。
装幀=望月通陽
データ取得日:2024/04/17
書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます