文豪たちの憂鬱語録

文豪たちの憂鬱語録

著者
豊岡昭彦 [著、編集]/高見澤 秀 [著、編集]
出版社
秀和システム
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784798060989
発売日
2020/06/05
価格
1,540円(税込)

内容紹介

一度でも我に頭を下げさせし
人みな死ねと
いのりてしこと
(一度でも俺に頭を下げさせた奴ら みんな死にますように)

これは『一握の砂』に収録された石川啄木の一首。
啄木は、夭折の天才歌人として才能に恵まれながらも、
世に恵まれず清貧に甘んじたイメージがつきまとう。

だが、実際の啄木には、文才はあるものの、
なかなか引いてしまうエピソードが多い。
その極めつきが、本書で取り上げる『ローマ字日記』だ。

全てローマ字書かれたこの日記の中で、
啄木は「浅草に通い遊女を買ったこと」や、
「仮病を使って会社を休みまくったこと」等を、
かなり赤裸々に書いている。

これがまた、憂鬱な気分の時に読むと、
破天荒な啄木に笑ってしまい、
いつの間にか元気づけられるのだ!

本書では、他にも太宰治、夏目漱石、芥川龍之介、
坂口安吾、宮沢賢治、谷崎潤一郎、佐藤春夫らを取り上げ、
「人としての文豪」「文豪のリアルな肉声」をご紹介する。

漱石は、読み手を暗くさせる名言をいくつも書いている。
太宰もまた、無数の絶望名言を残し、そのまま死んでしまった。

ところが不思議なことに、
彼らの「憂鬱名言」を読んでいると、
なぜか元気が湧いてくる!

本書では500を超える名言・名文を取り上げるが、
読み手を鬱々とさせるものばかりを集めた。

彼らは「言いたいこと」を素直に、極端に、
鋭利に言ってくれるので、爽快感の切れ味が違う。

憂鬱気分のときに「頑張れ」と言われ、本当に頑張れるだろうか?
文豪たちの名文と共に、たっぷりマイナス気分に浸った後こそ、
もうきっと、プラスの感情しか湧いてこないのではないか……!

本書では、太宰以上に猟奇的な心中を遂げた有島武郎や、
姪との近親相姦を描いた自伝小説『新生』の島崎藤村、
冒頭の啄木も加え、あまり類書には出てこない文豪も取り上げた。

憂鬱、絶望、厭世、狂気に満ちた本書を読めば、
文豪がますます好きになることは間違いない。
一味違った名言本の良さを、ぜひ体感してみてほしい!

【目次】
第1章 太宰治のネガティブ語録
    暗すぎてウケる! 文豪界随一の絶望名人
第2章 石川啄木の『ローマ字日記』
    娼婦、借金、無断欠勤も赤裸々なクズの証明録
第3章 夏目漱石の厭世語録
    エリート出身の大文豪が綴る憂鬱な呟き
第4章 芥川龍之介の『侏儒の言葉』と晩年
    「文豪が憧れた文豪」が零した怜悧な嘲り
第5章 島崎藤村の『新生』
    これぞゲスの極み! 姪を妊娠させた狂気
第6章 坂口安吾の無茶ぶり名言
    叱咤激励を超えて罵詈雑言の境地か
第7章 黒い宮沢賢治
    イーハトーブの深い闇
第8章 ドマゾの谷崎潤一郎VS狭量な佐藤春夫
    暴走する奴隷願望と独白する毒舌文豪
第9章 闇落ちしていく有島武郎
    白樺派唯一の闇キャラが残したダーク名言

データ取得日:2021/06/14  書籍情報:openBD