幕張少年マサイ族

幕張少年マサイ族

著者
椎名誠 [著]/沢野ひとし [イラスト]
出版社
東京新聞
ISBN
9784808310578
発売日
2021/05/21
価格
1,540円(税込)

内容紹介

椎名少年が「草原」を飛び回る・・・・・・ 初めて書いた海ガキの頃 東京・三軒茶屋から千葉に越してきた5歳ごろから中学時代までの印象的な出来事を記した椎名誠氏の自伝エッセイ。 昭和30年代、大規模開発で大きく変わっていく幕張の海辺で遊んでいた椎名少年の思い出とともに当時の風俗も詳しく描かれている。海の家に忍び込んだ話、川をへだてた石投げ合戦、草原での決闘など、昭和ノスタルジィあふれる子ども時代のエピソードが盛りだくさん。椎名作品には欠かせない、人気イラストレーターの沢野ひとしさんがカバー画など計 22点を描きおろした。 「あの頃ぼくたちも浜番みたいにみんな竹の棒を持っていた。後年、作家の取材仕事でアフリカに行ったとき、ケニアやタンザニアなどでマサイ族をよく見た。かれらは背が高く鋭い目をしてみんな長い槍を持っていた。それは少年の頃に常に恐怖のマトでもあった海の浜番の記憶にすぐにつながっていった。あの頃、ぼくたちは恐れていたけれど、けっこう浜番に憧れていたのだと思う。だからぼくたちも浜番の真似をしてみんな長い竹竿を持つようになっていたのだ。(本文「潮風の朝」より)

データ取得日:2024/04/24