西洋アンティーク・ボードゲーム 19世紀に愛された遊びの世界

西洋アンティーク・ボードゲーム 19世紀に愛された遊びの世界

著者
エイドリアン・セビル [著]/ナショナルジオグラフィック [編]/鍋倉僚介 [訳]
出版社
日経ナショナルジオグラフィック社
ISBN
9784863134973
発売日
2021/01/21
価格
2,970円(税込)

内容紹介

ヨーロッパのボードゲームが花開いた黄金時代。
「西洋版すごろく」の豊かな世界をビジュアルにたどる。

ボードゲームは、革命であり教育でありエンタメであり文化史でありジャーナリズムでもあった。要は、世界の縮図である。
──鴻巣友季子(翻訳家)

19世紀から現代まで、いつの世も盤面は人の心を転写してきた。不可視の運命を可視化する、ボードゲームの魔力に触れる一冊。
──渡辺範明(ゲームデザイナー/プロデューサー、「ドロッセルマイヤーズ」店主)

本書で紹介するゲームは「西洋版すごろく」とでも言うべきもので、古き良き意匠がほどこされたマスを追って眺めているだけでも、子供のころのわくわくした気持ちがよみがえるだろう。

初期の高価な手彩色のゲームは上流階級向けの娯楽だったが、安価な大量生産が普及し大衆化するとともに、扱うテーマもデザインも多様に変化していった。
ボードゲームの基本となった《がちょうのゲーム》は、サイコロを振ってマスを進み、マスによっては前進後退の仕掛けがほどこされた、おなじみのすごろくだ。《がちょうのゲーム》は中世に遡る起源をもつ。この伝統的なコース設計やルールを土台に、観光旅行・レジャー・学習・道徳・広告・プロパガンダ・風刺といったテーマと融合させて、新しいゲームがいくつも生み出された。
新しいゲームに選ばれたテーマとは、すなわち19世紀ヨーロッパの世相を反映する流行や社会問題でもあった。著者は娯楽としてのゲームの楽しみとともに、どのようにゲームが世界を映し取ったのかも解き明かす。

著者が蒐集した一級のコレクションから89種のゲームを紹介。現存数の少ない希少なゲームも含まれており、他に類のない資料性も高い一冊。

データ取得日:2024/04/20