現場から伝える私の災害看護論
暮らしに伴走する試み
内容紹介
本書は,東日本大震災直後,塩釜市の拠点病院へと支援に向かった著者が、川嶋みどり氏(日本て・あーて推進協会代表 日本赤十字看護大学名誉教授)の呼びかけによるベテラン看護師の支援団体「東日本これからのケア」(その後、日本て・あーて推進協会に発展)事務局として奮闘した体験を基に書かれました。
東松島市・石巻市などを拠点に、仮設住宅、災害復興住宅に暮らす被災者の暮らしに寄り添い、また被災地の看護師とも連携したベテラン看護師たちの活動をまとめたものです。
そのときどきに出会った人とのかかわりを通して、暮らしをととのえることの大切さを伝えます。
ハンドケア、フットケア、爪切り、タッピングタッチ――人の手を用いて行なうケア(川嶋氏の命名による“て・あーて”)が、被災者のこころにふれる。その支援のバトンは受け継がれ、現在も宮城県内で続いています。
そして、その体験をとおして、著者は看護師が被災地における中・長期支援の要となり得ることを確信していきます。
仮設住宅、災害復興住宅での暮らしが抱える課題を前に、被災者と看護師がともに取り組んでいった貴重な体験が詰まった一冊です。
データ取得日:2024/04/20