東大卒の起業家が「読書ができれば他はなんとかなる」という理由 子ども時代に身につけたい「4つの力」とは
夏休みの課題に読書感想文があるのに、うちの子は本が読めない。動画ばかり見て、読書はさっぱり…。
こうした悩みを抱える親の駆け込み寺となっているのが、小学生向けの読書の習い事「ヨンデミー」だ。代表の笹沼颯太さんは、東京大学在学中の2020年に起業して株式会社Yondemyを立ち上げ、子どもたちに読書の楽しみをオンラインで教えるサービスを提供している。
笹沼さんは、近著『1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の中で、英語やプログラミング、ビジネスの知識など、これからの時代に求められることも、読書で身につく“4つの力”があれば「なんとかなる」と語っている。
東大卒の起業家が語る、子ども時代に読書で身につけておきたい力とは? (以下、引用はすべて同書より)
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1 学びに向かう力
読書によって身につく力のひとつに「学びに向かう力」があります。
小学生から中学生、高校生、さらにその先へと歩みを進めていくなかで、学ぶべきことはどんどん増えて難度も上がっていきます。
だからこそ小学生のうちにしておきたいのは、学びに向かう力を身につけること。
そうすることで、どれだけ学ぶ内容が変わっても、うまく対応できるようになるからです。
「勉強が嫌い」という子どもの様子を見ると、困ってしまいますよね。
しかし、一番困っているのは子ども自身です。学校でも家でも毎日のように勉強をしなければならないのに、その勉強が嫌いだなんてつらいはずです。
それではなぜ、勉強が嫌いになってしまったのでしょうか。
その理由としてたびたび見られるのが「文字を読むのが嫌いだから」というものです。
読むという行為は、あらゆる学習において求められます。
教科書や宿題、テストなどには必ず文章が書かれていますから、読むことに苦手意識があれば、すべての教科において大きな負担を感じることになります。
「文字を読むのが嫌いだから勉強が嫌い」という子どもが多いのはそのためです。
反対に、読むことが得意であれば自信を持って勉強に向き合うことができるため、アドバンテージになるでしょう。
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読書によって自ら学ぶ力がつけば、勉強への苦手意識が薄まるだけではなく、「チャレンジしたい」と思ったものに取り組む勇気も湧いてきます。
「ぼくは本が読めるんだから大丈夫」という心の拠りどころがあるからこそ、焦らず安心して挑戦し、世界を広げていくことができるのです。
たとえば、分厚い参考書を抵抗なく読めるようになれば、ぐっと勉強がしやすくなりますよね。本を読む中で培った語彙力が、英語などを学ぶうえで役立つこともあるかもしれません。
こうした力は、大人になるとますます役立つようになります。
なぜなら、社会人になると文字を読んだり書いたりする機会がさらに多くなるからです。
この傾向は、リモートワーク化が進みテキストでのコミュニケーションが増えることによって、今後さらに顕著になっていくでしょう。