『人生最後のご馳走』
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ブックセンターササエ「最後のときに食べたいもの」【書店員レビュー】
[レビュアー] ブックセンターササエ(佐々栄文盛堂)(書店員)
人生最後に何を食べたいですか?という質問をされたら。どう答えるだろうか、と考える。本書の舞台は大阪にある独立型ホスピス。患者さんが食べたいメニューを提供する「リクエスト食」という独自の取り組みを行っている。本書に写真入りで取り上げられているのは、末期のガン患者14名がリクエストした「ご馳走」の数々。「食べる」という行為は単なる栄養摂取作業ではなく。食と人生についての、その人なりの記憶と思い出の集積。最後に選ぶ食事は、まさに「生きた証が詰まったもの」(本文より)なのでしょう。
以下、余談。レビュー冒頭の問いに対して。自分なら、あったかい「白いご飯」ですかね。それも「うちの田んぼで収穫した米」である事が絶対条件ですね。それに温かい緑茶があれば、もはや何も言うことなし。