『震災復興に挑む、キリンの現場力。』
[レビュアー] 産経新聞社
震災から間もなく5年。あのとき企業はどう動いたのか。東北に多くの拠点があり、ビールの仙台工場を持っていたキリングループの復旧への取り組みをつづったのが本書である。工場の操業再開にとどまらず、地域の農業・水産業、教育、体力増進まで含めた「復興応援 キリン絆プロジェクト」を結成、日本財団と組んで支援に乗り出した。
元に戻すのではなく、よりよい形を生み出す-。地域と一緒に女川では水産加工品のブランドを、釜石では水産物を具にした「海まん」を立ち上げた。紹介される事例から“熱”を感じる。(ソーシャルイノベーション研究会著/日経BPコンサルティング・1000円+税)